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NEDO、ロボット・ドローン省エネ社会プロジェクト始動

2017年5月16日 (火)

サービス・商品新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は15日、物流、インフラ点検、災害対応などで活用されるロボットやドローンの社会実装を加速させるため、新たな研究開発「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト」に着手すると発表した。

このプロジェクトは、小口輸送の増加や積載率の低下などエネルギー使用の効率化が求められる物流分野や、インフラ点検分野、大規模災害時のすばやい情報収集のための災害調査などで活用できるドローン・ロボットの開発を行うもので、期間は2017年度から21年度の5年間。17年度予算は33億円となっている。

(出所:新エネルギー・産業技術総合開発機構)

NEDOは、2月15日から3月27日の間、性能評価基準や研究開発などのテーマで委託・助成先の公募を行ってきた。審査の結果、採択予定先を決定。今回、実施体制が整ったことから、プロジェクトを本格始動させる。

プロジェクトでは、ロボット・ドローンの性能評価基準の研究開発、ドローンの運航管理システム・衝突回避技術の開発、ロボット・ドローンに関する国際標準化の推進などを行うとともに社会実装を加速させるための運用システム構築や福島ロボットテストフィールドなどを活用して実証試験を実施する。

さらに、これらの開発成果を国際標準化に繋げるための活動を実施するとともに、技術開発スピードが速く、デファクト・スタンダードが鍵を握るロボットについては、世界の最新技術動向を日本に集め、日本発のルールで開発競争が加速する手法を推進する。

また、2020年にNEDOと経済産業省は、世界が注目する高度なロボット技術を内外から集め、さまざまな社会課題の解決を目指した競技やデモンストレーションを行う「ワールドロボットサミット」(WRS)の開催を計画している。

■採択テーマ一覧
▽ロボット・ドローン機体の性能評価基準などの開発

研究分野名テーマ名提案者契約種別
(2)省エネルギー性能など向上のための研究開発特殊環境下における連続稼働等が可能な機体の研究開発エンルート助成事業
長時間作業を実現する燃料電池ドローンの研究開発プロドローン助成事業

▽無人航空機の運航管理システム、衝突回避技術の開発

研究分野名テーマ名提案者契約種別
(1)無人航空機の運航管理システムの開発1)運航管理統合機能の開発2)運航管理機能の開発(物流、災害対応など)安心・安全で効率的な物流等のサービスを実現する運航管理システムの研究開発日本電気、エヌ・ティ・ティ・データ、NTTドコモ、楽天委託事業
警備業務に対応した運航管理機能の研究開発KDDI、テラドローン
ロボットテストフィールド連携による研究開発と評価日立製作所
複数無線通信網を利用した多用途運航管理機能の開発日立製作所、情報通信研究機構
衛星通信を利用するドローンの運航管理システムの開発スカパーJSAT
1)無人航空機の運航管理システムの開発3)運航管理機能の開発(離島対応など)準天頂衛星システムを利用した無人航空機の自律的ダイナミック・リルーティング技術の開発SUBARU航空宇宙カンパニー、日本無線、日本アビオニクス、自律制御システム研究所、三菱電機
(1)無人航空機の運航管理システムの開発4)情報提供機能の開発ドローン向け気象情報提供機能の研究開発日本気象協会助成事業
無人航空機の安全航行のための空間情報基盤の開発ゼンリン
(1)無人航空機の運航管理システムの開発5)運航管理システムの全体設計に関する研究開発運航管理システムの全体設計に関する研究開発宇宙航空研究開発機構委託事業
(2)無人航空機の衝突回避技術の開発1)非協調式SAA電波・光波センサ統合技術の開発日本無線、SUBARU、日本アビオニクス、自律制御システム研究所助成事業
(2)無人航空機の衝突回避技術の開発2)協調式SAA正確な位置情報を共有するための準天頂衛星対応受信機の研究開発マゼランシステムズジャパン
準天頂衛星対応受信機の低消費電力化の研究開発三菱電機

▽ロボット・ドローンに関する国際標準化の推進

研究分野名テーマ名提案者契約種別
(1)デジュール・スタンダード国内外の動向把握とプロジェクト成果の世界への発信PwCコンサルティング委託事業
(2)デファクト・スタンダードWorld Robot Summitの開催による国内研究基盤の加速とイニシャチブの強化日刊工業新聞社、産業技術総合研究所、神戸大学、国際レスキューシステム研究機構、玉川学園玉川大学