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三井造船、ミャンマー向けコンテナクレーン8基受注

2017年6月7日 (水)

荷主三井造船は7日、ミャンマー運輸省傘下のミャンマー港湾公社から、ヤンゴン港ティラワ地区向けのコンテナクレーン8基を受注したと発表した。三井造船がミャンマーからクレーンを受注するのは初めて。

受注したガントリークレーンは岸壁用ガントリークレーン2基、ヤード用トランスファークレーン6基で、センサーによって吊り具とコンテナの位置を検知し、吊り具がコンテナに接近する際自動的に減速・停止する機能を搭載。これにより、吊り具がコンテナに着床した時の衝撃が緩和され、吊り具・コンテナの損傷を軽減する。

また、運転室から見えづらい船倉内のコンテナのハンドリングが容易になり、運転手の負担を軽減する。ヤード用トランスファークレーンは、同社従来製品に比べ50%から60%の燃費削減が可能なリチウムイオンハイブリッドタイプで、ターミナルの運営コストやCO2排出量を削減する。

ミャンマーでは、貨物輸送量が増加する一方で既存の港が飽和状態となりつつあるなか、今回の受注プロジェクトは、物流インフラを改善し安定的な経済成長の基盤を整備するため、2013年にミャンマー政府と日本政府の間で結ばれた円借款契約の一環で、新港の建設を含むヤンゴン郊外のティラワ地区のインフラ整備を行うもの。

三井造船は、1961年にコンテナクレーンのパイオニアである米国PACECO社と技術提携を結び、67年に日本初の岸壁用コンテナクレーンを神戸港に納入した。その後88年にPACECO社を買収し、コンテナクレーンビジネスを強化、東南アジアを中心に全世界に岸壁用ガントリークレーン350基、ヤード用トランスファークレーン1200基以上納入してきた。

また、コンテナクレーンだけでなく、コンテナ荷役効率を高めるコンテナターミナルマネジメントシステムの納入も150を越え、アフターサービスを含めたコンテナターミナルのトータルシステム企業を目指し事業展開している。