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最短15分でワイン最適配達、東熱パネコンの試み

2017年6月21日 (水)
空白

話題オーダーメイド型ワイン熟成セラー「Terroir」(テロワール)を製造する東熱パネコン(トーパネ、東京都港区)は21日、CBcloud(CBクラウド、千代田区)のラストワンマイル物流プラットフォームを活用し、港区と中央区で「ワインの品質保持・熟成に最適な保存環境」を保ったまま最短15分で届けるサービスを22日から開始する、と発表した。

ワインの品質保持と熟成に最適な保存環境を維持したまま、最短15分でCBクラウドの配達車両がワインを届けるサービス。温度・湿度だけでなく、空気環境の制御技術や免震技術まで投入されているという。

東熱パネコンによると、この「世界初の動くワインセラーサービス」は6月から試験運用を開始し、実際には同月いっぱいかけて課題の洗い出し、適切な運用規模を見きわめる方針で、7月以降も提供エリアや取扱商品の拡大を意識しながら品質を高めていく。

空調設備などの施工会社を「本業」とする東熱パネコンの新規事業として提供されるこのサービスの特徴は、何といっても「注文から30分以内、最短15分で、最適な状態を維持したままワインを配達」すること。ワインの品質を保つ仕組みと、注文から30分以内に届ける仕組みの2つを組み合わせたものといえるが、特に配達にかかる時間を可能な限り短くするためには、さまざまな制限も伴う。

例えばサービス開始当初は営業時間を「毎週木・金曜日の17時から24時まで」に、利用者も当初は個人を想定せず、事前に決められたレストランなどの店舗に限定する。また、実際に配達するのは東熱パネコンの従業員ではなく、配達業務を委託するCBクラウドの軽車両が受け持つ。開始当初は港区と中央区に3台程度の車両を投入し、運用上の課題の洗い出しと需要の見きわめに注力する。

それでも最短15分という短い時間で配達するのは容易ではないが、どんな仕組みになっているのだろうか。

東熱パネコンによると、予定の営業時間になると、商品を積載した車両がエリア内の最適な地点に配備され、注文を受けると直ちに商品を届ける体制を敷いているという。つまり、最短15分を実現するための最大のポイントは、出荷拠点という考え方を排除している点だといえよう。

こうした取り組みをシステム面から支えるのが、CBクラウドの「荷主とドライバーをマッチングするラストワンマイル物流プラットフォーム」。これにより、利用者は登録店舗で専用のタブレットを用い、直ぐに飲みたいワインを指定しタップするだけで最短15分(30分以内)で、店舗でワインを受け取れるようになる。

さらに、このサービスでは物流プラットフォームの機能と連携し、店舗に届くまでの到着予想時間と配送車と店舗の位置が地図上でわかる「配送状況機能」により、受け取る側の効率的な時間配分が可能になっている点も注目に値する。

7月には専用のスマートフォンアプリをリリースする予定で、仕組み上、専用の移動式タブレットを用いることで、新規店舗やパーティー会場、キャンプ場など、購入者が直接商品を受け取れる場所であればどこでも配送が可能だという。

今後は幅広い価格帯で希少価値の高いワインや、その他、保存環境が重要な商品の取り扱いを行っていくことにしている。

■サービス概要
名称:動くワインセラー
対象地域:東京都港区・中央区
営業時間:毎週木曜日・金曜日17-24時(ラストオーダー24時)
取扱商品数:赤ワイン、白ワイン、シャンパン各3種(2017年6月)
配送料:無料

■取扱商品概要
赤ワイン:カリフォルニアワイン最高峰オーパスワン(2013年)赤、その他2種
白ワイン:カリフォルニアヴィンテージキスラーヴィンヤーズ、ノワゼッティエールシャルドネ(2014年)白、その他2種
シャンパン:シャンパーニュ世界最高峰クリュッグ、その他2種

■利用方法
(1)店舗の「専用タブレット」より、希望商品と数量を選択しカートに入れる。
(2)注文内容を確認し、購入ボタンをタップ(注文完了)
※注文後、配達予定時刻と配送車の現在地をリアルタイムで確認できる。配送車が指定場所に到着後、最適な保存環境のまま、顧客の手元まで配達する。

■サービス紹介ページ
URL:www.ai-marche.com