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日通、積合せ「待機料」明記し運賃9.7%値上げ

2017年6月30日 (金)

話題日本通運は6月30日、積み合わせ運賃を7月1日付で9.7%値上げすると発表した。併せて、長時間労働を助長する一因とされる「荷待ち時間」の改善と、取扱量の少ない日曜・祝日のサービス安定化を図るため、「運賃料金適用方」に待機時間料を明記するとともに、「日祝日配達料」の項目を新設する。

日通が積み合わせ運賃・料金を改定するのは、2014年以来3年ぶりで、平成に入って4回目。労働力人口の減少と高齢化の進展に伴い、ドライバー不足が顕在化する中、安定的にサービスを提供する基盤強化を図るため、運賃の値上げと待機料・日祝配達料の収受が欠かせないと判断した。

値上げは7月1日付で実施し、3日に国土交通省へ「積合せ届出運賃」と「運賃料金適用方」の届出を行う。

待機時間料については、現行の運賃料金適用方でも明記されているが、収受額の決め方について「実費」を収受するというやや曖昧な表現となっているため、実際には受け取れないケースが多発していた。そこで、改定後は「当社の定める金額を収受する」と表記を改め、契約時に待機時間料を定める際の根拠とする。

現行の運賃料金適用方に明記されていない「日祝配達料」を新設する狙いについては、「アロー便」と総称される同社の積み合わせ運送が主に企業向けのサービスとなっていることから日曜・祝日の利用が少なく、サービス維持にかかるコストが「自社の努力だけでは難しい」と判断。今後も日・祝日の作業を継続するため、新たに項目を作って明記することとした。