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パーク24、229億円で英駐車場会社買収

2017年8月4日 (金)

M&Aパーク24は4日、日本政策投資銀行と共同で英国の駐車場運営会社「ナショナルカーパークス社」の全株式を取得したと発表した。パーク24の持分は51%で、ナショナルカーパークス社を連結子会社化。51%に対する株式取得額は1億5895万ポンド(229億7079万円)。パーク24グループが展開する駐車場は8か国で1万9970件(119万5769台分)となった。

今後はナショナルカーパークス社が持つ事業基盤、運営ノウハウと自社の駐車場オンラインシステム「TONIC」などのITシステムを組み合わせてサービス品質を高める。ナショナルカーパークス社が運営する交通拠点の大規模駐車場をベースに、パーク24のモビリティ事業を活用した新たなモビリティサービスの展開も視野に入れる。

国内ではタイムズ駐車場1万7930件(67万4628台分)、カーシェアリング1万8811台、レンタカー2万8414台の事業を運営し、駐車場・カーシェアリングでは国内最大規模に成長。海外では「将来を見据えた成長基盤」を確保するためとして、2006年にタイムズブランドの駐車場事業で韓国・台湾に進出、17年1月にはオーストラリア・ニュージーランド・英国・シンガポール・マレーシアの5か国で駐車場を展開しているセキュアパーキング社をグループ化している。

ナショナルカーパークス社の買収も海外展開の一環として、セキュアパーキング社を通じて展開する英国駐車場事業を大幅に強化するとともに、欧州の事業拡大に向けた基盤に位置づける。

ナショナルカーパークス社は1931年創業、英国最大手の駐車場事業者で、498件(14万8056台分)の駐車場を運営している。ロンドン、バーミンガム、ブリストルといった都市の中心部で多くの駐車場を展開し、マンチェスターやボルトンなどでは市議会と長期契約を結んで安定的な運営基盤を保有している。

このほか、バーミンガム空港やグラスゴー空港といった主要空港の駐車場、ロンドン地下鉄などの駅駐車場を数多く運営し、英国内でのシェアは30%と「圧倒的」なポジションを占めている。