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7月の鉱工業生産指数、9か月連続上昇

2017年8月31日 (木)

調査・データ経済産業省が8月31日に発表した7月の鉱工業生産は、生産、出荷、在庫は低下、在庫率は上昇だった。基調判断は「生産は持ち直しの動き」で9か月連続で据え置いた。

(出所:経済産業省)

生産は前月比マイナスとなったが、前年同月水準を上回る生産が続いている。指数値は第2四半期の値よりは低いが、ことし上期平均の値を上回っている。前月比低下もほとんどが6月の大きな上昇からの反動であり、相対的に小幅にとどまっている。一方、在庫水準は大きく低下しており、年初の積み上がり分を「相当程度解消できている」。

生産は、季節調整済指数101.5、前月比マイナス0.8%低下だったが、反動的な低下としては小幅で、在庫も年初の積み上がり分を解消し、持ち直しの動きが継続。前年同月比は4.7%上昇で、9か月連続上昇が続いている。また、指数水準は上半期の水準を超えている。

出荷は、指数値100、前月比マイナス0.7%低下。前年同月比は4.1%上昇で、生産同様に昨年11月から9か月連続で上昇した。前月比低下となったが、出荷も前月比低下幅は6月の上昇幅に比べて小さくなっている。指数水準は上半期水準(99.2)を超えており、「第2四半期の水準を保っている」。

在庫は、指数107.8、前月比マイナス1.2%低下と2か月連続で前月比低下となった。指数値は、ことし1月の指数レベルに近づいており、ことしに入って積み上がった分が7月大幅に解消されていることが分かる。

8月上旬に実施した8・9月の生産計画を調査した、生産予測調査によると。「8月の生産計画は前月比6%上昇を見込み、9月の生産計画は8月計画からマイナス3.1%低下する」という結果だった。

経産省は、「だた、鉱工業生産が8月の計画値のままに上昇を見せるとは思えない。この生産計画が持っている上方バイアスを統計的に除去する補正計算をすると、前月比1.4%上昇程度になる計算となり、実績としてはこの程度ではないかと思われる。8月の生産がこの程度の伸びとなれば、9月の生産水準は8月水準に対し横ばいないし微減という程度になるものと思われる」としている。