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一五不動産情報サービス調べ

物流施設、価格・賃料とも「横ばい」支配的

2017年9月1日 (金)

調査・データ一五不動産情報サービス(東京都墨田区)がこのほどまとめた物流施設の不動産市況に関するアンケート調査結果によると、回答者の7割近くが半年後の不動産価格を「横ばい」で推移するとみていることがわかった。

不動産価格は2016年1月から1年半にわたって横ばいの見通しが支配的で、「上昇」は28%、「下落」は4.9%。上昇が3割前後をキープする一方、下落するとの見通しは少数にとどまっている。

同社は「大都市圏では物流施設の新規開発が旺盛で、需給逼迫からの賃料上昇は期待しづらく、金利も既に十分に低いことから不動産価格はピークに近いという意見もあるが、不動産価格は高値の警戒感がありながらも、下落の見通しがあまり広がっておらず、今後の方向感が分かりにくい情勢」と説明する。

賃料についても、半年後の見通しを横ばいとみている回答者が74.4%と最も多く、下落は20.7%、上昇は4.9%だった。上昇・下落が占める比率は減少した。

横ばいの理由は「荷主・物流会社の賃料負担力に変化がないため」が最多、次いで「新規開発による供給増と物流ニーズの増加が均衡するため」が多かった。また「物流業界に大きな変化がなく、安定しているため」「生鮮品など生活必需品の物流ニーズが底堅いため」「安定した物価動向が続くため」といった回答もあった。

ただ、アンケートで「上昇」「横ばい」を選択した回答者でも、コメント欄で関西圏の賃料見通しに悲観的な意見がみられたという。