ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

IDCが出荷台数予測

ウェアラブルデバイス、21年に2.3億台市場へ拡大

2017年9月28日 (木)

調査・データIT専門調査会社のIDCジャパンは28日、ウェアラブルデバイスの2021年までの国内・世界出荷台数予測を発表した。

IDCのデータ予測によると、16年に1億440万台だったウェアラブルデバイスの出荷台数は、17年に1億2170万台、21年には2億2950万台に成長する見込みで、17-21年の年間平均成長率(CAGR)は17.2%と二桁成長が続く。

IDCのリサーチ担当者は「ウェアラブル市場での最も革新的な開発が手首に起こることが期待される」とした上で「人間の手首は、ユーザーがアプリケーションを用いてデータを収集、表示、インタラクションするには理想的であり、通知に応答したり、ほかの人やデバイスと通信したりするなどのタスクを実行するための部位でもある」と、手首に装着する腕時計型やリストバンド型の機器が有望だとの見方を示す。

また「ワールドワイド・クォータリー・ウェアラブルデバイストラッカー」では、日本国内のウェアラブルデバイスの出荷を予測。国内市場の21年の年間出荷台数を128.6万台と予測し、タイプ別では腕時計型が市場のおよそ半数を占める、と予想した。

腕時計型機器については、アップルとアンドロイドウェア搭載機種が市場の主導権を握るものの、独自OSを搭載する新規参入者が登場するとも見ており、好みの異なる多くの消費者に商品カテゴリーをアピールすることで、市場拡大と毎年の出荷量の拡大につながる、としている。

リストバンド型は21年まで年平均で1.9%の伸びにとどまり、「市場がマーケットリーダーに統合されるにつれて成長が減速し、小規模なベンダーは戦略の見直しを図ることになる」ものの、今後も市場で一定の地位を占め続けると予想。

靴・衣類型は腕時計型やリストバンド型から遠く引き離され、1桁の市場シェアを獲得しているに過ぎないが、「成長という観点では市場全体を上回る」と予想。衣服内に埋め込まれたフィットネスのパフォーマンスと疲労度をトラッキングする機能を備えたフィットネス志向の衣類が今後量産され、プロユースに続いて消費者の関心が盛り上がる、との見方を示した。

耳掛け型については、「ウェアラブルデバイスの各カテゴリーの中では最も高い成長率を実現する」と予測。オーディオ機器を通じてデータを取り扱うため、ほかのデバイスとは異なる価値提案を行っているとして、フィットネストラッキング機能、アドバイス機能、リアルタイム翻訳といった機能が体験できるようになると分析した。