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ドイツポストDHL、AI自動運転搭載トラックを来年導入

2017年10月11日 (水)
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話題NVIDIAは11日、ドイツポストDHLグループが2018年からNVIDIAのテクノロジーをベースとするZFプロAI自動運転システムを搭載した電動小型トラックを導入すると発表した。

10日に公開された試作車にはカメラ6台、レーダー1台、LIDAR2台が搭載されており、すべてNVIDIA DRIVE PXにデータを送る仕組みになっているという。

ドイツポストDHLは、この車両を用い、ラストワンマイルを含めた荷物配送を自動化する。現在、同社が所有している3400台の電気トラックにはカメラ、レーザー画像検出・測距システム、レーダーなど、ZFプロAIシステムにデータを送るZF製のセンサーを搭載できるという。

これにより、車両はAIを使用して周囲の環境を理解し、安全な経路を計画して選択したルートに沿って走行したり、自動駐車したりすることが可能になる。

ドイツポストDHLでは、すでにNVIDIAのAIスーパーコンピューターにより、ニューラルネットワークをトレーニングするためのデータセンターを構築済みで、今後はトラックのNVIDIA DRIVE PXプラットフォーム上でディープラーニングモデルを実行する。

NVIDIAのジェンスン・フアン創業者兼CEOは「自動配達車両の開発は、AIとディープラーニングが商業輸送業界にも変革をもたらすことを実証するものだ」とした上で、オンラインショッピングが爆発的な成長を続け、トラックドライバー不足が深刻化する中、「AI車両はラストマイル配達サービス提供の鍵になるだろう」と、宅配領域で自動運転トラックが普及するとの見通しを示した。

ドイツポストのユルゲン・ゲルデス役員は「環境に優しく、経済的で効率的な輸送の研究開発は、物流業界に劇的な変化をもたらすだろう。NVIDIA、ZFとの協業により、責任を持ってこの開発を支え、実りを得て、業界のイノベーションリーダーとしての当社の立場を強化することが可能になる」と応じ、ZFのシュテファン・ゾンマーCEOは「自動運転のメリットが極めて大きいサプライロジスティクスやラストマイルでは、時間帯や配達スタッフに関係なく、最小限の騒音と排出ガスで荷物を配達することが可能になり、ひいては都市中心部の交通渋滞の大幅な緩和にもつながる」と自動運転の具体的な効果に言及した。