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三菱電機、準天頂衛星用いた自動運転に「実用性確認」

2017年10月17日 (火)

話題三菱電機は17日、準天頂衛星システムからの高精度な測位サービス(CLAS)信号を活用した自動運転技術の開発に取り組む。

同社は自律型走行技術とインフラ型走行技術を組み合わせた自動運転技術を搭載する実証実験車「xAUTO」(エックスオート)を用い、2016年5月から高速道路で実証実験を実施している。

この実験に関連し、準天頂衛星システムからの「センチメータ級測位補強サービス」信号と高精度3次元地図を組み合せ、「インフラ型走行技術」を開発。自律型走行技術との組み合わせで高い安全性と快適性を両立した自動運転を実現させる。

すでに独自の自律型走行技術とインフラ型走行技術を組み合わせた自動運転技術を実証実験車に搭載し、高速道路で300時間を超える実証走行を実施した結果、実際の道路環境や濃霧や雪道など視認性が悪い環境下でも、自動運転が実用可能なことを確認したという。

また、9月19日からは準天頂衛星システムからのCLAS信号を用いた実証実験を世界で初めて高速道路上で行い、実用可能レベルにあることを確認。トンネルなどCLAS信号が受信困難な状態でも、車両の走行情報や前方監視カメラなどの周辺センシングから、リアルタイムで自車位置を認識する高精度位置把握技術を用いることでインフラ型走行技術により自動運転が実用できることを確かめたという。

今後、準天頂衛星システムがカバーしない地域での測位補強サービスについて、CLAS信号と互換性のあるセンチメータ級高精度測位補強サービスの世界配信網を同社が出資するドイツSapcorda社を通じて構築し、高精度3次元地図をダイナミックマップ基盤やオランダHERE社などと連携、ニーズに応じて組み合わせる。日本だけでなく、欧州・北米でも実証実験を重ねていく。