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凸版印刷、現場作業員可視化ツールに動線分析機能

2017年11月2日 (木)

サービス・商品凸版印刷は2日、IoTによって作業員の労務実態や位置情報を把握する可視化サービスに、滞留時間や動線など労務状況を分析できる機能を追加し、製造業向けに提供すると発表した。

これまで屋外の建設現場向けに、Bluetooth技術による位置情報とネットワークカメラ映像を組み合わせて建設業向けに提供してきた「ID-Watchy」に、現場作業員の労務状況を分析できる機能を追加したもので、現場作業員一人ひとりの労務・安全管理が可能になることで、製造現場の生産性が向上するとしている。

ID-Watchyは、Bluetooth技術による位置情報とネットワークカメラ映像を組み合わせ、作業員の位置情報や資材の動態を手軽に把握できるシステムで、対応するカード端末を携帯した作業員が製造現場に設置されたセンサーに近づくと、カメラの映像情報とともに、作業員の位置情報を記録。記録された位置情報と映像データは、クラウド環境で一元管理するため、管理者はPC、タブレット、スマートフォンからリアルタイムで確認できる。

製造業向けID-Watchyは、記録した位置情報とカメラ映像を基に、作業員別の滞留時間や動線など、現場の労務状況を分析できるようにし、製造現場の人員の最適配置や生産性向上を支援。熟練した作業員の位置情報と映像データを作業マニュアルとし、未習熟な作業員の教育ツールとしても活用できるようにした。初期導入費用は150万円から、サービス使用料は月額10万円からとなっている。

今後は建設業や製造業の労務管理システムとして拡販し、2018年度に5億円の売上を目指す。10月から開始している農林水産省の委託プロジェクト研究「人工知能未来農業創造プロジェクト(AIを活用した栽培・労務管理の最適化技術の開発)」で得た知見を活かし、将来的には農業などの労働集約型の産業分野でAIを活用した労務管理の最適化モデルの検証を進め、「高精度な労務管理サービス」の開発につなげる。