財務・人事福山通運が8日発表した中間決算は、人手不足から外注人件費や傭車費が増加したものの、輸送量の伸びや単価改善、国際事業が好調に推移したこともあり、全体では増収増益を確保した。
主力の運送事業は、5月の奈良支店、気仙沼営業所に続いて7月には石狩営業所を開設。これらの集配拠点の整備に加えて、幹線輸送ではトレーラー輸送をはじめ鉄道コンテナ輸送、内航海運、航空輸送などすべての輸送モードを活用し、輸送力の安定確保に取り組んだ。
また、前期から取り入れた新運賃システムの導入を強化し、合わせて料金の完全収受にも努めた。顧客管理にも注力し、不適正荷物の排除など集配ドライバーの生産性の向上に取り組んだことで売上高は2.1%増加した。一方、輸送量の増加による外注人件費が大幅に増加したほか、ドライバー不足から傭車費が増えてセグメント利益は2.7%減少した。
このほか、流通加工事業は、新規案件の開拓と既存取引を見直して収益力の改善を図り0.2%の減収だったものの、セグメント利益は3.7%増加。国際事業は、通関事業が好調に推移したことやASEAN域内での輸送ルートの拡充により売上高が36.9%増、セグメント利益が2.8倍増となった。
■2018年3月期第2四半期
累計(百万円) | 前年同期比 | 対売上高利益率 |
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売上高 | 128,847 | 2.7% | |
営業利益 | 5,222 | 0.1% | 4.1% |
経常利益 | 5,934 | -0.2% | 4.6% |
当期利益 | 3,857 | -17.5% | 3.0% |