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三井物産、パキスタンで浮体式LNG受入基地事業へ参画

2017年11月14日 (火)

荷主三井物産は14日、ノルウェーとシンガポールに拠点を置く大手海運会社のBWグループ傘下企業から、パキスタン向けFSRU(浮体式LNG貯蔵再ガス化設備)の長期用船事業の事業権49%相当を取得し、FSRU事業へ参入すると発表した。

パキスタンのLNG受入基地事業に日本企業が参画する初事例。三井物産が参画を決めたのは、パキスタン政府が輸入するLNGの再気化サービスを同国政府系公社に提供する現地企業(PGPコンソーシアム)向けのFSRU長期用船事業。同国では2015年からLNG輸入を開始したが、ガス需要の拡大で22年には年間2000万トン相当の輸入が必要とされている。

BWグループは、ノルウェー・シンガポールを基点にLNG船・FSRU、LPG船、タンカー、FPSOなど150隻超の支配船腹を持つ海運大手の一社で、業界トップレベルの船舶管理能力を誇る。FSRU案件は商業稼働中のエジプトFSRUに続く2号案件。

三井物産は新興国でLNG輸入計画、需要増加を背景に、納期・価格共に競争力に優れグローバルなLNG市場でニーズが高まっているFSRUに注目し、今後、多様化が見込まれるLNG物流への対応力を高めてガス関連事業の拡大を図る考え。

■事業の概要
事業主体:BW FSRU II Pte.Ltd.
出資者:BW社51%、三井物産49%
事業実施地:パキスタンカラチ港
FSRU:BW Integrity号
総事業費:3億1000万ドル(340億円)
LNG受入能力:560万トン/年
操業開始:2017年11月末から12月上旬
事業期間:15年間