ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

DHL、香港・セントラルアジアハブに3億ユーロ投資

2017年11月15日 (水)
空白

拠点・施設DHLジャパンは14日、DHL Expressが香港国際航空局とのパートナーシップのもと、アジアの貿易拡大に向け3億3500万ユーロ(447億円)を投じてセントラルアジアハブを拡張すると発表した。これにより、このハブへの投資総額は5億2000万ユーロを超え、DHL Expressがアジア太平洋地区で行ったインフラ投資としては、過去最大規模となる。

セントラルアジアハブは、過去10年間に貨物取扱量が年平均12%伸びており、拡充後は、世界3か所あるグローバルハブの1つとして、DHL Expressのグローバル・アジア太平洋地区ネットワークの中核ハブとして、地域の40%を超える貨物量を取り扱う。

拡張にあたって最新型のマテリアルハンドリングシステムを導入し生産性を向上、貨物処理能力は現行の1時間当たり7万5000個から12万5000個へ向上する。フル稼働時の貨物処理能力は1.5倍上昇し、年間106万トンまで増える見込み。香港国際空港内に位置するエクスプレス専用の貨物施設として、拡張後に2004年の創設時に比べて6倍の貨物量を取り扱う能力を備えることになる。

DHL Expressアジア太平洋地区CEOのケン・リー氏は、「セントラルアジアハブは、アジア太平洋地区内の70を超えるゲートウェイと接続し、上海、シンガポール、バンコクなどのアジア内ハブの既存ネットワークを強化する上で重要な役割を果たす。今回の拡張計画により、現在アジア太平洋地区の売上の40%を占めるアジア域内貿易の成長機会をフルに活用することも可能となる。香港初の完全自動化したX線検査設備が設置されることで、貨物検査のスピードがこれまでの3倍となり、取り扱う貨物の処理プロセスが迅速化される見通し」と述べた。

2022年に運用を開始する予定で、汎珠江デルタ地域や24年に第3滑走路が完成予定の香港国際空港の旺盛な貨物需要を取り込む。また拡張によって倉庫スペースも50%拡張し、総倉庫面積が4万7000平方メートルとなる。

計520台の監視カメラと最新式のアクセスコントロールシステムを採用、高いセキュリティシステムを実現。さらにフライトの離着陸時刻などの運航状況をリアルタイムでモニターするクオリティコントロールセンターを備えているため、フライトの遅延や欠航などが発生した場合には、顧客に事前通知することが可能となる。

クオリティコントロールセンターは香港にあるアジア太平洋ネットワーク全体を管轄するコントロールセンターと接続しており、またそのほかアジア諸国の40を超える都市にある70のゲートウェイ、500か所以上のサービスセンターとも連携している。