産業・一般ヤマト運輸とオイシックスドット大地は17日、農産品物流の課題解決を目的に、共同研究「ベジネコ」プロジェクトを10月から開始したと発表した。
農産品生産者は、地域や気候を生かしてさまざまな農産品を生産し、市場や小売店への納品といった物流の手配まで行っている。一方で近年の物流業界のドライバー不足が影響し、品質管理や納品時間などの要望に応えられる運送事業者が少なく、物流面で課題を抱えている。
そこでオイシックスとヤマトは、それぞれが持つ生産者ネットワークと輸送ネットワークを組み合わせ、生産者が個別に手配する輸送手段を統合し、ヤマトの全国4000か所の営業所を活用するなど、安定的・効率的な物流の構築を共同で研究する。
さらに、ヤマトの物流ターミナルからオイシックスの物流センターへ、必要な農産物を必要なタイミングで一括納品する仕組みを構築し、倉庫への配送や倉庫内作業の効率化を進め、より新鮮な状態で商品を届けることも目指す。
10月からは消費地からの距離が遠く、農産品物流の課題解決に向けて取り組んでいる山形県の生産者の協力を得て、フィールドワークを開始し、新たな輸送スキームの構築などのテスト運用を実施している。
今後、山形での物流課題の研究を進めるとともに、2018年1月からは宮崎県でもテスト運用を実施する。ベジネコプロジェクトの研究期間は、来春まで行う。