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商船三井ロジ、カンボジアとミャンマーに拠点開設

2012年4月18日 (水)
新設したカンボジア拠点

新設したカンボジア拠点

ロジスティクス商船三井ロジスティクスは18日、カンボジアとミャンマーに新たな拠点を開設し、大メコン経済圏(GMS)で国境を越えた物流網を整備したと発表した。

 

中国、タイ、ベトナムなどの主要国で賃金が上昇し、労働力不足など事業環境が変化しつつある中、メコン地域への注目度が高まっていることから、拠点開設により現地の物流ニーズに対応できる体制を整えたもの。

 

カンボジアでは、現地法人(MOLCM)内にロジスティクス部門を開設、今月から業務に着手した。商船三井ロジスティクスのベトナム・タイ現地法人や商船三井などとの海外ネットワーク連携によるシナジー効果を最大限活用し、同業他社に先駆けて航空・海上・陸上フォワーディング、ロジスティクス事業を展開していく。

 

カンボジアはタイとベトナムの中間に位置し、アパレル産業、エレクトロニクス、自動車関連企業が工場移転や第2工場建設を検討。進出している日本企業の間で、相互補完的な生産体制を構築する動きがみられる。

 

同社カンボジア拠点は、日系企業の生産体制や物流オペレーションを支援するため、カンボジア発着航空・海上・複合一貫輸送などのサービスをワンストップで提供する。

 

また、南部経済回廊利用による域内陸送サービスや、カンボジアで生産された商品をベトナム・タイ・シンガポールなどの同社拠点で非居住者在庫を行うなどの物流ニーズにも取り組んでいく。カンボジア進出企業の工場設備の移送・据付にも対応する。

 

ミャンマーではことし1月、商船三井のミャンマー定航総代理店「EFRGリンク・エクスプレス・サービシズ社」と新たに業務提携を行った。

 

民主化の進展に伴い、経済制裁緩和の方向に向かっており、インドシナではタイに次ぐ豊富な労働人口を持っている。最大都市ヤンゴン周辺には工業団地が造成され、日本企業を含む多くのアパレル企業が縫製工場として進出しており、ミャンマーから日本・米国などへの物流ニーズが高まっている。

 

ミャンマーからの輸出は海上輸送が中心だが、サンプル品や緊急出荷対応などで航空輸送のニーズも多いことから、同社はミャンマー発着海上・航空・複合一貫輸送などの輸送サービスを強化。また、ベトナム・タイ両現地法人との連携による東西経済回廊を利用した陸送サービス、ヤンゴンからシンガポールまで海上輸送で運んだ商品を同社シンガポールで非居住者在庫を行うなどの物流ニーズに取り組む。