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来年1月から豊田市で実証実験

中電とデンソー、地域・家庭の電力需給調整で新システム

2017年11月27日 (月)

調査・データ中部電力とデンソーは27日、家庭のエネルギーの見える化や家電を制御するシステム「HEMS」を活用してエコキュートや全館空調を自動制御し、地域の電力の需給バランスに応じて家庭の電力需要を調整する、新たなエネルギーマネジメントシステムを共同開発したと発表した。

中部電力の需要調整システムとデンソーのHEMS制御用システムを連係させることで、夏場の電力使用量が多い時間帯など中部電力が電力需要を抑えたい時期に、顧客の利便性や快適性を損なわないまま家庭の電力需要を自動制御できるようにする。

具体的には、中部電力から電力需要調整の依頼がデンソーのHEMS制御用システムに入り、家庭に設置されたHEMSからの指令によりエコキュートや全館空調を自動で制御し、家庭の電力需要を調整してもらう。

また、システムの開発に合わせて電力需要の調整による湯沸かしの停止によって湯切れすることがないよう、残湯量や日々の使用状況に応じ、電力需要調整の時間を外しながら、湯沸かし時間を変更する制御を共同開発。導入した新型エコキュートを、11月28日からデンソーが販売する。

中部電力は、これまで家庭の電力需要を調整する取り組みとして、需要抑制を促す実証試験や電力使用量が多い時間帯に外出を促すサービスを実施してきたが、今回のシステムのように家庭に設置されている機器を自動で制御する取り組みは初めて。

システム開発は、両社が豊田市で検討している地域の電力需給を調整するバーチャルパワープラントの取り組みの一つに位置づけ、2018年1月からは豊田市を含む周辺6市でシステムが生活に与える影響や電力需要の調整実績などを検証する実証試験を開始する。