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物流などロボット未活用領域の導入費抑制へ共同研究

2017年11月29日 (水)

サービス・商品イーソル(東京都中野区)は29日、自社が持つ技術を活用した組込向けロボットミドルウェアとロボットシステム開発プロセスの研究開発を進める、と発表した。食品や医薬・化粧品製造ライン、物流、流通などの「ロボット未活用領域」で導入コスト削減と市場の拡大促進に取り組むもの。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)にロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト委託事業「ロボットのプラットフォーム化技術開発(ソフトウェア)」として採択されており、イーソルの「ROS1/ROS2」適用技術や知見を活かす。

委託事業は、イーソルが産業技術総合研究所(産総研)、東京大学、東京オープンソースロボティクス協会、日本品質保証機構(JQA)と共同で実施。

マニピュレーションやナビゲーションといったロボット機能を実現するソフトウェアの再利用性、安全性・運用性、開発効率の向上を目指し、オープンソースソフトウェア(OSS)のロボットミドルウェア・OSの活用、アプリケーション別ソフトウェアのパッケージ化、プラットフォーム化、ツールなどを開発するほか、安全なロボットシステムの開発・運用プロセスを確立し、ガイドラインも策定する。

ロボットOSの基盤となるROSは、オープンソースのロボット制御フレームワークで、これまでUNIX系OSを標準環境としていたROS、次世代のROS2を、イーソルのスケーラブルリアルタイムOS「eMCOS」やOSSの無償リアルタイムOSなどの組込リアルタイムOSに実装し、運用性や信頼性・安全性の向上を担う。また産総研、JQAと共同で、ロボットシステム開発プロセスと安全開発ガイドラインの策定に取り組む。

同社の徳永太・取締役ソリューションエンジニアリング事業部長は「人手不足の解消や生産性向上などの観点から、三品産業や物流・バックヤードなどサービス分野へのロボット導入の機運が近年ますます高まっている。イーソルは、本研究開発を通して小規模・省資源な組込みシステムに、高い信頼性とリアルタイム性を確保したROS/ROS2の適用をさらに加速させ、ロボット市場の拡大とコスト低減に貢献する」としている。