商船三井、運航船事故･トラブルの｢多元的｣分析を開始

ロジスティクス商船三井は4日、商船三井システムズ（東京都港区）と、日本アイ・ビー・エムの統計解析ソフトウェア「IBM SPSS Modeler」を活用した、運航船の事故・トラブル要因の多元的な分析を12月から開始すると発表した。

商船三井グループでは従来、運航船から報告される事故・トラブルデータを集計し、安全運航の「見える化」を実施してきたが、今後は運航データ、船員データ、検船データといった複数のデータの相関関係や因果関係を多元的に分析することで、より効果的な事故防止策の策定や効果検証を実施する。

また、乗組員からのニアミス報告などのデータに対しては、文字列を対象に出現頻度や傾向などを解析する「テキストマイニング」を活用して新たな分析手法を構築する。

今回の分析に先立ち、7月から3か月間のトライアルを行い分析モデルを構築。一例では、発生した運航停止トラブルと乗船経験年数など乗組員に関する情報の因果関係の検証が可能となった。

▲事故・トラブル要因の多元的な分析イメージ図（出所：商船三井）