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星光堂、物流子会社除く卸事業をハピネットへ譲渡

2017年12月11日 (月)

話題音楽・映像パッケージ卸最大手の星光堂は11日、物流子会社のスリーエスロジスティクスが担っている物流代行・コールセンター機能を除く、卸事業を中心とした実質的にすべての事業を2018年3月1日付で切り離し、ハピネットへ30億円で譲渡することを明らかにした。

ハピネットは星光堂の卸事業の受け皿となる新会社「星光堂マーケティング」を設立し、受け皿会社に30億円を割り当て、その星光堂マーケティングが星光堂から事業取得の対価として30億円を支払う形となる。星光堂マーケティングが引き継ぐ資産は23.2億円、負債は2.8億円。

星光堂は音楽・映像商材市場の急速な縮小に伴い、4年連続で営業赤字を計上。販管費の削減で財務体質の改善を図ったが、自主再建が困難な状況になったと判断し、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(いわゆる事業再生ADR手続)の利用を申請。ハピネットは同手続の成立を前提として、星光堂からの事業取得とスポンサー契約を結ぶこととした。

星光堂はリテールサポート(小売店支援)、ディストリビューションサポート(供給)、物流・コールセンター代行、店舗間商品振替・返品代行――などの事業を展開しているが、このうち物流・コールセンター代行は子会社のスリーエスロジスティクスが受け持っており、これを除くすべての事業をハピネットへ譲渡する。

星光堂によると、スリーエスロジスティクスは親会社の事業がハピネット傘下の星光堂マーケティングへ移管された後も、これまで受託していた音楽・映像商材の卸売りに伴う物流事業は受託を継続する見通しだという。

星光堂は3PL事業に強いSBSグループと資本・業務提携関係にあり、SBSホールディングスは星光堂の株式6.8%を保有。併せてスリーエスロジスティクスがSBSHD傘下の日本レコードセンター(神奈川県厚木市)に星光堂グループの物流拠点運営を委託している。