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鉱工業生産指数、基調「持ち直している」に上方修正

2018年1月5日 (金)

調査・データ経済産業省がこのほど発表した2017年11月の鉱工業指数(速報)は、前年に比べ生産、出荷は上昇、在庫、在庫率は低下した。基調判断は「持ち直している」に上方修正した。

生産は季節調整済指数103.6、前月比0.6%上昇、前年同月比は3.7%上昇で13か月連続で前年同月比上昇が続いた。15業種のうち、10業種が前月比上昇、5業種が前月比低下。11月の生産上昇への影響度、寄与が大きいのは、はん用・生産用・業務用機械工業と電子部品・デバイス工業だった。はん用・生産用・業務用機械工業では、半導体製造装置の生産がけん引役となっており、電子部品・デバイス工業のメモリやCCDなどと合わせて、半導体関係の生産が好調だった。

出荷は、指数値101.3、前月比2.4%上昇と3か月ぶりに前月比上昇となった。主に軽油や普通鋼鋼帯の出荷がけん引した。資本財(輸送機械を除く)の出荷は、前月比3.8%上昇で、はん用・生産用・業務用機械である半導体製造装置や化学プラントなどで使用される反応用機器が上昇に寄与している。

12月上旬に実施した12月、18年1月の生産計画調査では、12月の生産計画については前月比3.4%と大きな上昇を見込み、1月の生産計画は、この12月計画から前月比マイナス4.5%と大きく低下する結果だった。

経産省は「11月の鉱工業生産は前月比0.6%上昇、出荷は3か月ぶりの前月比上昇だった。09年3月からの第158景気循環での生産指数のピーク値は102.7だが、この10月、11月と連続してその値を超えてきている。先行きの生産計画についても12月は強めのものとなっている」として、16年11月から17年10月にわたって「生産は持ち直しの動き」だった基調判断を「生産は持ち直している」に上方修正した。