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佐川グローバル、東京SRCに音声ソリューション導入

2012年8月6日 (月)
東京SRC での作業の様子

東京SRC での作業の様子

メディカルヴォコレクトジャパン(東京都港区)は6日、佐川グローバルロジスティクス(東京都品川区)が東京SRC(同、敷地面積2万4000平方メートル)に音声物流ソリューション「ヴォコレクトボイス」を導入し、ピッキング作業で最大26%の生産性を向上したと発表した。

 

東京SRCは、アパレル関連や医療機器などを扱う基幹拠点で、佐川グローバルロジスティクスは同拠点に音声ソリューション導入することでピッキング作業を改善し、顧客サービスを向上させるとともに、投資の早期回収とほかの庫内業務への音声物流の活用を拡大していく計画。

 

導入以前は、目視による確認やPDA、POSなどの機器を利用していたが、生産性と正確性をバランスよく両立させることは難しく、抜本的な改善のための方策を模索していた。

 

そこで、標準作業手順の順守による生産性の向上と作業ミスの排除、作業者のストレス緩和を実現するツールとして、2011年5月にヴォコレクトボイスの導入を検討した結果、ピッキング作業だけでなく入出荷、棚卸、補充、移動、検品、品質検査といったアパレル関連に要求される多様な業務に対応ができると判断した。

 

導入期間は1か月間で、2011年8月から運用を開始。この結果、これまでのPDAなどの利用に比べ、両手が開放された上に目視確認のために作業者の歩行がいったん停止するといった無駄が解消され、作業速度が飛躍的に向上。ピッキング作業の生産性は最大26%向上した。

 

また、音声によるガイドと、動作、応答の繰り返しを確実に行うことで大幅な業務改善による作業ミスの軽減につなげた。さらに、佐川グローバルロジスティクスの独自WMS「S-WMS」とも連携を図り、作業結果のリアルタイムな反映と現場の「見える化」、トレーニング時間の短縮を実現した。

 

また、音声指示により作業者の集中力が高まり、作業の標準化でストレスが軽減されたことで、総合的に業務効率の改善に寄与しているという。佐川グローバルロジスティクスでは、12か月間で導入コストを回収できると見込んでいる。

 

佐川グローバルロジスティクスでは「トライアルで期待以上の効果が得られたことに加え、短期間での実装が可能であることも評価しており、現在再構築中の顧客システムとの連動に加えて、ピッキングだけでなく入荷、棚入れやメンテナンス作業といった業務の水平展開を予定している」と話している。