ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

楽天、仏物流大手を買収、海外展開を本格化

2012年11月6日 (火)

話題楽天は6日、フランスの大手物流事業者「アルファ・ダイレクト・サービシズ」(ADS社、ボーベー)の全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。

ADS社は、2002年に設立された物流事業者で、高いオートメーション技術を持つ。独自のイノベーションを用いた物流工程のオートメーション化により、業界最高レベルの物流オペレーションスピードと低コストを実現している。

また、ECビジネスの物流では、ストアの構築、複数の発注元からの注文、在庫管理、配送効率化、顧客対応までの全工程を最適化することで、ネスレやロレアル、オンライン靴販売の「Sarenza」など、100社以上の幅広い顧客企業にEC物流サービスを提供している。

ADS社の主要株主は、創設者のエイドリアン・ディアコヌ氏とフランスの政府系投資会社FCDE。

楽天は、ADS社を買収することにより、同社の高い技術力と楽天のEC分野での経験を組み合わせ、大幅なサービス強化を図る考え。海外では、フランスで事業を展開する楽天グループのプライス・ミニスター社のECサイトと、ADS社の物流サービスを連携させる。

また、欧州、米国、アジア地域を含む海外で、楽天独自の総合フルフィルメントサービスを本格的に展開していく。

国内では2010年に千葉県市川市に物流拠点を開設しており、ことしからは、商品在庫の入出荷、保管、梱包、配送、カスタマーサービス、付加価値サービスなどの総合フルフィルメントサービス「楽天スーパーロジスティクス」を「楽天市場」の出店店舗に対して提供。

13年には、西日本の兵庫県川西市にも新たに物流拠点を拡大し、14年には千葉県市川市に新拠点を開設する計画。

国内の「楽天市場」の物流拠点でもADS社製のテクノロジーを全面的に導入していく方針で、効率性の向上も期待している。

これら一連の取り組みにより、楽天市場で翌日配送サービスを強化するなど、ユーザーの利便性の向上を目指す、としている。