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クラボウ、北条工場閉鎖、繊維事業で抜本改革

2013年3月27日 (水)

アパレル倉敷紡績(クラボウ)は26日、繊維事業の構造改革を行うと発表した。

同社の繊維事業部は、技術の伝承や独自技術を基盤とした高機能・高付加価値素材の開発、製造を行うため、国内で一定規模の設備の保有と雇用維持に取り組んできたが、長期にわたる繊維製品デフレや消費低迷に加え、生産コストの低い発展途上国企業の参入により、価格競争の激化が進むとみられている。

また、国内では電力などの製造コストが上昇する見通しとなっているため、生産体制の抜本的な見直しを行うことにしたもの。

具体的には、国内の生産設備の集約化を行う一方、生産拠点の役割をこれまで以上に明確にした上で技術開発に注力するとともに、従来から強化してきた海外の生産拠点を最大限に活用することで、グループトータルでの開発力、コスト競争力を強化し、繊維事業の収益基盤の再構築を図る。

安城工場のテキスタイル、繊維複合新素材の技術開発、徳島工場の高付加価値加工の技術開発を中核とし、丸亀工場を原料・原糸(マテリアル)の技術開発の拠点と位置付け、生産技術力、商品開発力、情報発信力の強化を図る。

北条工場(愛媛県松山市)については、6月30日に閉鎖し、設備の一部を国内工場や海外の関係会社に移設する。

■閉鎖する北条工場の概要
所在地:愛媛県松山市北条1005番地
敷地面積:9万9000平方メートル
事業内容:綿合繊糸の紡績、織布
紡績錘数:20840錘
織機台数:146台
従業員数:136人