公取委、旭食品の物流子会社に下請法違反で勧告

フード公正取引委員会は23日、旭食品の物流子会社「旭流通システム」（高知市、資本金9000万円）に対し、下請代金支払遅延等防止法（下請法）違反があったとして是正や再発防止措置をとるよう勧告した。

旭流通システムは運送や倉庫内の仕分け作業を運送事業者に委託しているが、運送ルートの見直しや倉庫内の配置変更などで業務改善活動によって削減が可能となる試算結果が出たことを根拠に、下請け運送事業者に対して一方的な代金減額を求めた。

実際には旭流通システムによる削減効果の検証後、出荷量が増大し、下請け運送事業者は増車することになったケースもあったが、検証結果に基づく代金に減額することで、下請法の規定に違反して支払うべき下請代金を減じていたという。

公取委によると、旭流通システムは2011年1月からことし1月にかけて、下請法規定の対象となる資本金規模の下請け運送会社9社に対し総額2465万3977円を不当に減額していた。同社は、下請事業者の責任がないのに減額した金額の返金や違反事実の周知、再発防止措置などの勧告に従う姿勢を示している。