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東洋紡、ポリエステルタイヤコード事業から撤退

2013年5月10日 (金)

アパレル東洋紡は9日、ポリエステルのタイヤコード事業から撤退すると発表した。市場の回復が見込めないとして9月で生産を終了し、12月末に販売業務も終える。

同社は合成繊維事業の主要製品として、ポリエステルタイヤコードの生産、販売を展開してきたが、新興国の自動車需要の拡大と2010年後半からの円高などの影響により、主要顧客の国内タイヤメーカー各社が海外生産を増やした結果、国内のポリエステルタイヤコード市場が縮小。

さらに輸入品の増加で、同社の国内向け販売量は大きく落ち込み、「構造変化はこれからも続く」とみて、今後の市場回復が見込めず、事業継続は困難と判断、タイヤコード事業から撤退することにしたもの。

これにより、敦賀事業所(福井県敦賀市)のポリエステル原糸用製造設備、加工品(ディップ反)用製造設備を休止する。ポリエステルタイヤコードの生産設備は、既に2013年3月期決算で減損損失16億6400万円を計上している。