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ヤマトHD、基幹2拠点稼働、物流改革構想を発表

2013年7月4日 (木)
バリューネットワーキング構想の全体イメージ

バリューネットワーキング構想の全体イメージ

メディカルヤマトホールディングスは3日、「厚木ゲートウェイ」を8月11日から、「羽田クロノゲート」を9月下旬からそれぞれ稼働させると発表した。これらの2拠点と沖縄国際物流ハブの本格稼働を機に、物流、金融、ITを組み合わせた「バリュー・ネットワーキング」構想を打ち出した。

同社はバリューネットワーキング構想について、羽田クロノゲート・厚木ゲートウェイ・沖縄国際物流ハブによって同社が提供する「圧倒的なスピード」と、独自の物流、情報、金融面のノウハウ、国内とアジアで展開する「ラストワンマイル」ネットワークを融合し、「物流のスピード、コスト、品質のすべてを飛躍的に高める新たなソリューション」と説明。

このソリューションによって、物流を「バリューを生み出す手段」に進化させ、物流改革を通じて日本経済の成長戦略に寄与することを掲げている。

具体的には、羽田・厚木・沖縄の「多機能ハブ」の稼働により、価値を付加しながら素早くネットワークを結節する「止めない物流」を志向し、世界で初めて一貫保冷・国際小口輸送ネットワークを活用した「国際クール宅急便」を開始。「まとめて預かり、最適化しながら複数箇所に届ける」ことをネットワーク上で素早く、確実に実行する仕組みとして「FRAPS」(フリーラック・オートピックシステム)を稼働させ、出荷から到着までをシームレスにデジタル情報化することで、送り手、受け手が共有できる物流の見える化を進める。

例えば、通販分野では、地方に在庫を持つ中小通販事業者に、大手通販事業者と同等のスピードと品質を提供。最寄の拠点から全国へのスピード配達で、コストを上げずに顧客満足度向上を実現。また、主要マーケットの近くに最少在庫を分散させることで、最短4時間のスピード配送を提供。売れた分だけをスピード補充することで、コストと在庫を増やさずにサービスレベルを向上させる。

第一次産業の生産者向けでは、国際クール宅急便を利用した生鮮品のアジア向け翌日配送を提案。例えば全国の生産地と香港を直結し、リードタイム短縮と保冷技術によって、アジアへの販路拡大による「アベノミクスの農業再生プラン」を支援するとしている。

流通・卸分野では、多様な仕入先から商材を店舗へジャストインタイムで一括納品するサービスを提供。メーカーの在庫削減とリードタイム短縮、店舗の生産性向上の両立につなげる。

機械メーカー向けとしては、国内・アジアに分散するサプライヤーから工場ラインまでのジャストインタイム一括調達を提供し、調達リードタイムの短縮と在庫の圧縮、サプライヤー側の納期延長を図る。

デジタル機器分野では、羽田クロノゲートの修理・メンテナンス機能を活用し、ユーザーに素早く返送できる仕組みを提供。海外部品の調達を含めた一元管理で、最短24時間のスピードメンテナンスを実現する。

医療機械メーカー向けとしては、羽田空港に近接する羽田クロノゲートを活用して航空便を結節し、24時間洗浄・メンテナンスの付加価値機能を組み合わせることで高額医療機器の回転率向上を実現、流通在庫の大幅削減につなげる。

■バリューネットワーキング構想の詳細は下記URLを参照。
http://www.yamato-hd.co.jp/news/h25/pdf/h25_27_01news.pdf