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商船三井、船舶からのCO2排出量削減で取り組み

2011年1月12日 (水)

ロジスティクス商船三井は12日、船舶の運航で、安全運航、運航スケジュールを確保しながらCO2排出量削減のために最も効率的な運航方法をとるための「船舶エネルギー効率マネージメントプラン(SEEMP)」を策定し、運用を開始したと発表した。

 

まずは1日から同社油送船部門のインハウス船舶管理会社「MOLタンクシップマネジメント(ヨーロッパ)」社と「MOLタンクシップマネジメント(アジア)」社の管理船舶全船にSEEMPを備え、PDCAサイクルを回して、エネルギー効率の継続的改善を図る。

 

SEEMPの効果を検証するための指標として「1トンの貨物を1マイル輸送するにあたり、実際の船の運航で排出されたCO2グラム数」を示す「エネルギー効率運航指標(EEOI)」を設定した。同社と本船でEEOIを自己モニタリングしつつ、CO2排出量削減目標を立て、SEEMPの計画に従ったエネルギー効率の改善を追求していく。

 

SEEMPは、昨年10月に開催された国際海事機関第61回海洋環境保護委員会で船上備え付け義務化が基本合意された。また、オイルメジャーなどで構成されるOCIMFでも「エネルギー効率と燃料管理」というガイドが発行され、SEEMPと同様にタンカーでのエネルギーの効率的管理が求められている。

 

同社では2009年から低環境負荷の次世代船構想「船舶維新」プロジェクトを推進し、CO2削減技術の開発・導入に積極的に取り組んでいる。また、タンカーを皮切りに導入するSEEMPを今後、全船種に展開することで、取り組みをさらに強化する。これにより、同社中期経営計画「GEAR UP!MOL」で掲げた「輸送単位当たりのCO2排出量を2015年度までに2009年度比10%削減」という目標の達成を目指す。