ロジスティクスANAホールディングスが29日に発表した4-6月連結決算によると、同社の航空事業のうち貨物部門の業績は、国内線、国際線でともに輸送重量、収入が前年同期実績を下回った。貨物部門の売上高は合わせて360億円(前年同期比2.4%減)。
国内線貨物では、4月から新たな予約販売システムを導入し、リアルタイムでスペース情報を提供できるようにするなど、販売体制の強化に取り組んだものの、北海道・沖縄発を中心とした生鮮貨物が台風などの天候不良の影響で減少したほか、円安の影響にで国際線から転送される貨物が減少した。これにより、輸送重量は5.1%減の10万4786トン、収入は5.4%減の72億円となった。
国際線貨物はアジア発北米向け自動車関連部品や、米国発アジア向け生鮮貨物などの堅調な三国間輸送貨物の取り込みに注力したが、日本発中国・アジア向け貨物や、円安の影響を受けた日本向け貨物需要が伸び悩んだ。輸送重量は9.8%減の19万1542トン、収入は1.6%減の288億円となった。
■16年3月期第1四半期・国内線貨物の実績
2016年3月期第1四半期 | 2015年3月期第1四半期 | 増減率(%) | ||
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貨物収入(億円) | 72 | 76 | -5.4 | |
有効貨物トンキロ(千トンキロ) | 441,079 | 462,410 | -4.6 | |
貨物輸送重量(トン) | 104,786 | 110,361 | -5.1 | |
貨物トンキロ(千トンキロ) | 106,228 | 111,840 | -5.0 | |
郵便収入(億円) | 9 | 9 | 2.8 | |
郵便輸送重量(トン) | 8,173 | 8,098 | 0.9 | |
郵便トンキロ(千トンキロ) | 7,893 | 7,978 | -1.1 | |
貨物重量利用率(%) | 25.9 | 25.9 | -0.0 |
■16年3月期第1四半期・国際線貨物の実績
2016年3月期第1四半期 | 2015年3月期第1四半期 | 増減率(%) | ||
---|---|---|---|---|
貨物収入(億円) | 288 | 293 | -1.6 | |
有効貨物トンキロ(千トンキロ) | 1,420,079 | 1,343,964 | 5.7 | |
貨物輸送重量(トン) | 191,542 | 212,256 | -9.8 | |
貨物トンキロ(千トンキロ) | 828,111 | 891,808 | -7.1 | |
郵便収入(億円) | 16 | 13 | 23.0 | |
郵便輸送重量(トン) | 8,032 | 8,648 | -7.1 | |
郵便トンキロ(千トンキロ) | 32,531 | 38,481 | -15.5 | |
貨物重量利用率(%) | 60.6 | 69.2 | -8.6 |