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三菱商事、韓国・仁川に昇降機の国際供給拠点

国際三菱商事は15日、三菱電機とともに、韓国三菱エレベーターの新工場を仁川経済自由区域に開設すると発表した。新工場は韓国市場向けのほか、海外向けエレベーターを生産し、現・仁川工場から開発・製造拠点を新工場に移転することで、現状の2.5倍となる年間4000台の生産を目指す。

三菱商事と三菱電機は、韓国で2001年に現地製造販売会社として韓国三菱エレベーターを設立し、昇降機事業を開始。同国の年間新設需要は2万4000台(15年)、今後も2万5000台程度の安定した需要が見込まれている。

韓国三菱エレベーターは、08年に価格競争力を備えた高速エレベーターの輸出を開始し、三菱電機のエレベーター事業ではグローバル製造拠点の役割を担っている。新工場にはR&Dセンターを新設し、三菱電機・稲沢製作所(愛知県)の開発機能を一部移管することで開発力、製品供給力を高める。

また、販売、設計、開発、製造、据付、保守を一気通貫で提供する体制の整備を進め、規模拡大とグローバル市場への対応力を強化。高速領域エレベーターのグローバル供給を拡大する。

敷地内には、高さ80メートルのエレベーター試験塔と工事・保守のフィールド研修センターを建設する。

■工場の概要
所在地:韓国仁川広域市経済自由区域(松島)
敷地面積:1万8200平方メートル
総建築面積:1万9300平方メートル
用途:エレベーター機器の開発・製造
稼働時期:2017年4月
生産能力:最大年間4000台
投資額:330億ウォン(35億円)
人員:120人(工場稼働時)
付属施設:エレベーター試験塔(高さ80メートル)、フィールド研修センター