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千趣会、ネット売上伸びず中間・通期赤字転落

財務・人事千趣会は24日、通販事業の売り上げが想定を上回って減少しているとして、12月期の通期営業損益が13億5000万円の黒字から一転、38億円の赤字になるとの見通しを発表した。最終損益は10億円の黒字から104億円の赤字へと予想を下方修正した。6月中間決算も営業損益が3億5000万円の黒字から12億4800万円の赤字へと悪化する。

同社は主力の通販事業でカタログの配布先を見直し、部数、ページ数を削減。インターネットの取り組みでカタログ削減分の売上を補う見込みだったが、「当初予想通りの売上が得られ」ず、大きな減収要因となった。

媒体費、販売促進費の効率化、システム関連費などの管理費の削減で販売費、一般管理費を当初予想より圧縮したものの、売上減による利益減を補いきれず、大幅な損失を計上する見込みとなった。通期も売上減、在庫増のためのバーゲン販売と処分売増加による粗利益率の悪化、売上確保、会員数維持のための販売促進費の増加で損失が拡大する。

通販事業の業績が計画を大幅に下回る見通しとなったことを踏まえ、中間決算で土地や建物、ソフトウェアなどの価値を回収可能額まで減額し、差額の44億3200万円を特別損失として計上。さらに繰延税金資産の一部を取り崩し、法人税等調整額に7億9100万円を計上する。