▲鎌田正彦社長
ロジスティクスSBSホールディングスの鎌田正彦社長は19日、昨年8月に買収したリコーロジスティクス(現SBSリコーロジスティクス)と既存のグループ会社との相乗効果を強めていく事業戦略の具体例として「3PL事業を手がけるSBSロジコムと倉庫の共同運営を行う」考えを発表した。
11月に決定したというこの取り組みでは、20年3月の竣工に向けて建設中の「Dプロジェクト東京城南島II」を活用する計画で、19日に東京都墨田区のグループ本社で開いた2018年12月期決算説明会で言及した。
決算説明会で同社の鎌田正彦社長は、2018年から23年までの5年間に14.6万坪の物流スペースを拡大するという計画にも触れ、「このうち11.6万坪を自社開発する」と表明、物流と不動産を組み合わせたビジネスモデルを加速させていく考えを示した。また、SBSリコーロジスティクスとの相乗効果については「すでに香港では既存のグループ拠点と統合した。さらにシナジーを広げていくため、10月には営業部門の強化に向けた営業担当者の大幅増員を考えている」と述べた。
■主な質疑
――名古屋地域への進出を目指しているということだが、SBSリコーロジスティクスの基盤を活用していくだけでなく、新たな施設開発も検討しているのか。
鎌田正彦社長:B2B、B2Cの両面で名古屋エリアのニーズが寄せられている。倉庫についても同様で、1万坪から2万坪規模の物流拠点を建設する方針で用地選定の最中だ。
――SBSリコーロジのグループ入りで戦力も高まったと思うが、傭車比率を抑えて自社車両を増やしていく考えか。
鎌田氏:リコーロジは傭車比率が比較的高く、3月の繁忙期には既存グループ会社が協力していく体制を敷くが、特に自社車両比率を上げていくということではない。自社車両の拡大は中長期的な課題として取り組んでいる。