拠点・施設
新組立工場は、建屋を統合することで床面積を削減したほか、最新の省エネ機器を採用することで2010年度に比べ、電力使用量の半減を図った。また、12月に稼働を開始するバイオマス発電や太陽光パネルなどを活用し、自ら電力を創出することで年間購買電力量を10年比で90%以上削減する。
生産工場では斬新な全面ピット構造を採用し、電源・配管、組立設備を地下のピット内に設置することで床上をフラット化。また、柱の間隔を最大32メートルに拡張することで、生産エリアのスペースを十分に確保するとともに、協力企業と一体となって部品のモジュール化を促進、組立ラインの長さの短縮を図っている。
さらに、ラインオフ後の検査工程でもICTの活用により自動化を進めることで、面積生産性は11年度に比べ、2倍に改善される見込み。
同社は東日本大震災以降、全国的な電力不足にも対応するため、国内生産拠点で生産改革や建屋の統合・更新を実施し、電力使用量の半減、生産コストの大幅な削減を目指す活動を進めている。今回の粟津工場に続き、今年度は小山、栃木工場、その後は大阪工場でも活動を積極展開する方針。
現時点ではホイール式車両の組立ラインのみが完成しており、クローラー式車両の組立ラインは7月に完成する。
■粟津工場新組立工場の概要
所在地:石川県小松市符津町ツ23(粟津工場敷地内)
延床面積:3万1900平方メートル(生産工場2万8000平方メートル、事務所3900平方メートル)
生産品目:中・小型油圧ショベル、中・小型ホイールローダー、中・小型ブルドーザー、モーターグレーダー
投資額:78億円