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三菱ふそう、高出力エンジン搭載の大型トラック発表

荷主三菱ふそうトラック・バスは28日、ダイムラー・トラック・アジア部門の商品ラインナップを拡大し、高出力エンジンを搭載した大型トラックを発表した。また、インドからの輸出先を拡大し、ダイムラーが5000万ユーロを投資、インド・オラガダム工場にバス生産拠点を新設した。

今回発表した大型トラック「バーラト・ベンツ3143」は車両総重量48トンで、鉱山特有の急勾配や建設現場などの不整地走行を伴う使用環境に適している。2014年にドイツで開催されたIAAハノーバー国際モーターショー(商用車)に参考出品した。430馬力のOM457型エンジンを搭載、耐久性、整備費用の低減に加え、未舗装道路などのさまざまな使用環境に適した仕様とした。

また、同時に大型トラック「バーラト・ベンツ2536」、大型トラック「バーラト・ベンツ4940TT」も発表。2536は、360馬力のOM457型エンジンを搭載し、車両総重量は33トンの建設向けのダンプ仕様車、4940TTは、トレーラー仕様として主に建設業などで活躍する産業設備や重機を輸送するための、けん引力に優れる。同社はこれらの車両を年内にインド国内で展開する。

メルセデス・ベンツ製OM457型エンジンを搭載することにより、開発期間を3年以内に短縮、今後、OM457型エンジンはインドなどの成長市場でも新たな技術として幅広く展開していく。

三菱ふそうの「FUSO」ブランドで輸出されているトラックは、13年5月からチェンナイで生産され、アジア、アフリカなど10か国以上で販売されているが、これらに加えてことしは中東と中南米にも輸出する。

チェンナイのオラガダム工場内では、バスの生産工場を新設した。バス事業拡大による投資は5000万ユーロで、敷地面積は11万3000平方メートル、生産能力は年間1500台を計画し、最大4000台まで引き上げることを想定する。

これにより、オラガダム工場は、「バーラト・ベンツ」「FUSO」「メルセデス・ベンツ」3つの異なるブランドの製品と、トラック、バス、エンジンを生産する、ダイムラー・トラック部門として世界初の工場となる。

インドは世界第2のバス市場となっており、今回のバス工場の開設と新製品の投入により、ダイムラー・トラック・アジア部門として20年までに世界販売台数29万台を目標に事業を拡大する。