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圏央道、想定上回る沈下で年度内全線開通見直しへ

拠点・施設常総国道事務所、北首都圏国道事務所、東日本高速道路(NEXCO東日本)は27日、今年度中の開通を目指していた圏央道の境古河ICとつくば中央ICを結ぶ路線の工事区間で、想定以上に軟弱な地盤が確認されたとして、開通時期を再検討する方針を明らかにした。

圏央道沿線では、今年度中の全線開通を織り込んで大規模な物流施設の建設が進んでおり、開通時期がどの程度延期されるかによっては、荷主企業や物流企業も拠点開設の見直しが迫られる可能性もある。

常総国道事務所によると、最大で12センチ程度のすき間が開くなど、区間中の数か所で予測沈下量を上回る沈下が生じたことから、専門家の意見を聞きながら対策を進めることが必要と判断した。

想定を上回る地盤沈下への対策が必要となったことを受け、月内に関係者と専門家からなる対策検討委員会を立ち上げ、9月上旬に初会合を開くことにしたが、今年度中としていた開通時期については見直しが必至な状況となった。

常総国道事務所は「土を盛り立てながら追加対策などを検討する。あくまでも今年度中の開通を目指しつつ検討を進める。軟弱地盤対策の中には時間がかからない対策もある」と説明した上で、「専門家の意見を聞かなければ確定的なことは言えないが、数年間も延期するつもりはない」と話した。

同事務所は9月から毎月1回のペースで検討委員会を開催し、今年度中には対策を取りまとめたい考え。