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山九、ベトナム・ハイフォンで浄水場改善案件受注

▲調印式の様子(左から)NJSコンサルタンツ藤川賢吾社長、ハイフォン・ウォーター・ジョイント・ストック・カンパニーチャン・ヴァン・ドゥオン副総裁、山九井上正夫取締役兼常務執行役員プラント・エンジニアリング事業本部長、神鋼環境ソリューション杉本浩取締役常務執行役員営業本部長

国際山九は30日、ベトナム・ハイフォン市の水道事業者から「アンズオン浄水場改善計画」を受注したと発表した。

大手環境プラントメーカーの神鋼環境ソリューションと共同企業体を構成し、国際協力機構(JICA)による日本の政府開発援助の無償資金協力案件「ハイフォン市アンズオン浄水場改善計画」について、「ハイフォン・ウォーター・ジョイント・ストック・カンパニー」(HPW)と、24日付で請負契約を締結した。

アンズオン浄水場はハイフォン市最大の浄水場で、同浄水場では生活排水の水源への流入に起因する水質悪化などの課題を抱えているが、今回新たに整備される高度浄水処理技術「U-BCF」により、課題解決につながることを期待されている。工事は9月から2020年5月までを予定しており、本件は同社初となる政府開発援助案件となる。

U-BCFは、通常の浄水処理の前段に設置する生物処理技術で、東南アジアでは都市化が進行するにつれ、市街地に近い水源は生活排水の流入により水質悪化を招く傾向にあり、新たに市街地から遠く離れた水源開発を余儀なくされている。この長距離導水施設の代案として、U-BCFは低コストで効果的に原水中の水溶性汚濁物質を除去し、さらには有機物の低減や塩素使用量の低減にも寄与する技術となっている。