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トーハン、半世紀ぶりに新刊発送拠点移転

拠点・施設トーハンは15日、東京都新宿区の本社が兼ねる新刊書籍の発送拠点を埼玉県和光市へ移転する、と発表した。新刊書籍の物流拠点を移転するのは実に半世紀ぶりで、都心を経由せずに首都圏と全国をつなぐ和光市の立地を生かす。

現行拠点のある新宿区は明治以来の印刷業の集積地として知られるが、SGリアルティが和光市で3月に完成させた大型物流施設「SGリアルティ和光」に移転し、出版物流ネットワークの安定化に向けた「新たなハブ拠点」に位置づける。2019年5月7日から稼働させる。

埼玉県の印刷・関連業は、東京都に次ぐ全国2位の出荷額(7389億円)に成長しており、出版取次業界2位の同社が新刊書籍の出荷拠点を埼玉県に移転することで、千代田区、新宿区と移ってきた書籍物流の集積動向にもインパクトを与えることになる。

移転先のSGリアルティ和光は、佐川急便グループの不動産部門を担うSGリアルティが開発した物流施設で、5階建て。東京外環自動車道の和光北ICと国道298号線、国道254号線和光富士見バイパス、市道378号線という広域交通の結節点に立地。製本所・印刷会社に近いロケーションの優位性や、新刊書籍の出荷以外の自社物流拠点とも連携しやすい。

この拠点の3階部分の1フロア(1万平方メートル)に書籍新刊発送、輸送仕分け・引き渡し、関連業務を集約し、「省人化・省力化を目的とした最新設備」を導入。作業効率を高めるとともに、従業員が働きやすい環境の整備にも取り組む。

■書籍新刊発送拠点の概要
名称:トーハン和光センター(仮)
所在地:埼玉県和光市新倉5-SGリアルティ和光3階
敷地面積:2万7306.65平方メートル
延床面積:6万5867.94平方メートル(3階部分は1万480.43平方メートル)
施設:5階建ての3階ワンフロア
移転時期:2019年5月7日業務開始