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日通、入社式「着実に実行する力身につけよ」

話題日本通運は1日、東京都港区の本社で新卒社員195人を一堂に集めて入社式を行った。

全国の統括支店ごとに支店採用者の入社式も行なっており、同社全体の採用人数は、営業・事務職が本社採用の195人を含めて293人、技能職が188人で、合わせて481人が入社した。



■本社入社式で渡辺健二社長が行った訓示の要旨
本年4月から新たな経営計画「日通グループ経営計画2015」をスタートさせます。この経営計画の柱は「グローバルロジスティクス事業の更なる拡大」「国内事業の経営体質強化」「グループ各社の多様性を生かした事業拡大」「CSR経営に基づく事業を通じた社会への貢献」の4つの基本戦略です。経営計画とは、会社が発展していくための方向性を示した羅針盤ともいえます。経営計画という言葉を聞くと、入社されたばかりの皆さんには、あまり関わりが無いように思えるかも知れません。しかし、皆さんがこれから従事する個々の仕事を、ひとつひとつ確実に行っていくことが、経営計画を達成していく源となるわけです。会社が成長していくためには、全社員がこの経営計画の内容を正しく理解して、着実に実行していく必要があります。皆さんも今日からその一員です。この経営計画の達成に向けて、一緒になって取り組んでいきましょう。

さて、私からは、皆さんの入社にあたり、心に留めていただきたい五つの項目について、話をさせていただきます。

第一に申し上げたいことは、「お客様第一の気持ちを忘れず、お客様の目線で仕事をする」ということです。
当たり前のことのを話すようですが、当社はお客さまに当社の物流サービスを利用していただき、お客様から料金をいただいて、はじめて事業が成り立っています。皆さんにこれから支払われる給与は、お客様からいただきたものになります。最初は仕事を覚えることで精一杯かもしれませんが、どのようなときでも、このことを忘れず、お客様に感謝する気持ちを持ち、そしてお客様の目線に立って仕事に取り組んでいただきたいと思います。

第二に、「グローバルな視点を持つ」ということです。
グローバル化は今後もますます進展していきます。「グローバル」とは、国内外の垣根なく「地球規模」で物事を捉えることです。当社は国内だけでなく、海外の企業とも競争し、将来に渡って勝ち残っていかなければなりません。私たち日通グループはグローバルロジスティクス企業として成長していくために、当面の目標として国際関連事業の売上比率を50%にする事を目指しています。

皆さんには常に「グローバル」な支店からの問題意識を持ち、研さんを積んで、国内だけではなく、海外にも活躍のフィールドを広げていっていただきたいと思います。

第三に、「チャレンジ精神を持ち、常にあたらしいことに挑戦する」ということです。
スポーツの世界では、昨年行われたロンドンオリンピックにおいて、日本は過去最多の38個となるメダル数を獲得しました。それは、選手一人ひとりが、ある競技ではチームの一員として、そして、ある競技では個人の闘いにおいて、それぞれ高い目標を掲げ、それに向かって挑戦し続けてきた結果だと思います。ビジネスの世界も同じです。皆さん一人ひとりの挑戦が、やがて会社全体の挑戦につながり、それが日通グループ企業理念でも掲げている「物流から新たな価値を創ること」になっていくはずです。皆さんは、自分の目標をしっかり持ち、その目標に向かって常に挑戦し続けていただきたいと思います。

第四に、「決められたことは、決められた通り必ず実行する」と言うことです。
私たちは物流という仕事を通じて、社会的に責任のある重要な役割を担っています。同時に社会の期待、要求レベルも高いということを覚悟しなければなりません。特に、当社の事業は公共インフラである道路、港、空港を利用しており、安全に対して大きな責任を負っています。それに応えるには、「決められたことは、決められたとおりに必ず実行する」ことが不可欠です。皆さんには、この「着実に実行していく力」を身につけ、「さすが日本通運の社員は違う」と言われるようになっていただきたいを思います。

第五に、「自分の考えをしっかり持ち、行動する」ということです。
変化が激しい今日のような時代には、上司や先輩からの指示を待つのではなく、自ら考え、自ら行動し、自らの力で仕事をやりぬく自律型の人材が必要とされます。そうした人材になるには、自分の考えをしっかり持つことが大切です。普段から、何が重要か、何を求められているのかを、常に自分で考え続けてください。そして、その考えを、できるだけ行動に移して行くことを心掛けてください。そうした習慣が主体性を育み、自ら成長していく人材になっていきます。