拠点・施設ブラザー工業は4月28日、拡大する中国市場の需要に対応するために新工場を建設し、中国の西安市内に点在する工業用ミシン、工作機械の生産拠点を2013年まで集約するとともに、製造機能の強化と事業の効率化を図ると発表した。
同社は中国での工業用ミシンの生産を1993年、西安市で合弁会社を設立して開始し、01年には同市に全額出資の生産子会社を設立した。10年4月にはこれらの2社を合併、その後兄弟機械(西安)有限公司(BMX)とした。BMXは、昨年秋から別の工場で工作機械の生産も始めており、現在BMXの工場は西安市内の3か所に分かれている。
中国市場では、工業用ミシン、工作機械の両分野でさらなる市場の拡大が見込まれており、分散していた工場を集約し、両事業の生産を強化することで、事業拡大による増産に対応し、競争力向上に向けて事業の効率化を図る狙い。
また、製造・販売・サービスの一貫体制を強化し、事業効率を向上するため、4月1日に上海市にある工業用ミシンの販売会社(兄弟機械商業(上海)有限公司)に、工作機械のテクニカルセンターを移管した。これにより、両分野の主力市場である中国でのマーケティング機能を強化を図る。
■新工場の概要
所在地:中華人民共和国陝西省西安市高新技術産業開発区
従業員数:約1200人(2013年4月時点予定)
総投資額:約53億円
着工予定:2012年1月
竣工予定:2013年1月
生産開始:2013年4月
敷地面積:7万9920平方メートル
延床面積:5万1100平方メートル
構造・規模:鉄骨造・3階建て