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三井不動産、船橋拠点にロボット物流機器特化のラボ

話題三井不動産は7日、同社が開発した大規模物流施設「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)船橋I」(2016年9月竣工、千葉県船橋市)内に、ロボット型自動倉庫などの次世代物流システムを体感できる物流ICT特化型ショールームを設けると発表した。大規模物流施設と物流ICTを組み合わせて物流企業や荷主企業に提案できる体制を整え、物流業界で深刻化する人手不足の改善を支援する。

施設内のスペース130平方メートルを「MFLP ICT LABO」と名付けたショールームに充て、第一弾として岡村製作所から三井不動産が購入した次世代型ロボット自動倉庫「オートストア」を設置して8月に開設する。

ショールームでは、物流の効率化や省力化につながる先進的なICT製品を展示し、供給元とノウハウを共有しながら「MFLP」への入居企業や入居検討企業にソリューション提案を行う。

物流施設ディベロッパーがテナントサービスとして次世代ロボット型物流機器の体感スペースを設けたり、検討中を含む入居企業にこれらの製品の利用を提案していく取り組みは初めてで、同社ロジスティクス本部の池谷和之氏(ロジスティクス営業部)は「物流企業が人手不足に陥り、宅配大手の再配達に苦しむ状況などが連日報道されている。宅配にとどまらず、人手不足は物流全体の課題となっているが、物流業界が直面するこうした課題に対し、本LABOが一助となれば」と、MFLP ICT LABOの設立計画に至った思いを説明する。

物流施設を提供する立場から深刻化する人手不足の改善を目指す同社の事業方針を明確にするため、岡村製作所のオートストアの展示にとどまらず、ほかのメーカーの製品導入も検討。将来的にはさまざまな最先端物流機器を比較できるスペースづくりを目指す。

オートストアはノルウェー企業が開発した自動倉庫型ピッキングシステムで、日本では岡村製作所が販売を担っている。専用コンテナを高密度に収納し、ロボットがコンテナの出し入れを行うこの「ロボット」は、ニトリと物流子会社のホームロジスティクスが川崎市の通販物流センターに導入したことで話題となった。

■三井不動産ロジスティクスパーク船橋I(MFLP船橋I)の概要
所在地:千葉県船橋市浜町2-5-7
敷地面積:4万2060平方メートル(1万2723.15坪)
延床面積:19万8386.13平方メートル(6万11.80坪)
構造:地上8階建、RC・S造
竣工:2016年9月