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ヤマト、香港で一貫保冷輸送サービス本格展開

拠点・施設ヤマトホールディングスは2日、同社傘下の香港ヤマトが、九龍湾複合型施設内にある同社九龍湾基地の一部エリアで「香港保冷倉庫ライセンス」を取得し、温度管理が必要な生鮮食品やワインなどの一貫保冷輸送サービスを本格展開した、と発表した。

ライセンス取得により、九龍湾基地内での保冷商品の24時間以上の保管・仕分など全ての業務が可能となる。これにより、たとえば日本発香港行の荷物では、これまで以上に日本の保冷品質を維持したまま香港の顧客へ届けることができるようになる。

今後は、日本発に限らず、海外から香港への輸入貨物に関する国際保冷物流を推進し、クール宅急便と連携することで、エンドユーザーまでの一貫保冷輸送を実現する。

また、国際クール宅急便などの保冷輸送サービス、すでに保有している世界初の小口保冷配送サービスに関する国際規格「PAS1018」やワイン輸送品質認証といった輸送品質認証を組み合わせて提供するほか、日本の農水産品やヨーロッパの希少なワインなどを香港の市場に流通させるだけでなく、将来的には中国や東南アジア発着の物流にも拡大する考え。

このライセンスは、保冷倉庫内での食品の保管や簡易作業などを許可するもので、香港政府の食物環境衛生署が発行している。ヤマトは、香港で提供する保冷物流サービスのさらなる品質向上を図るため、物流の内製化により自社管理を進めると同時に、顧客により安心して利用してもらう目的として、ライセンスを取得した。

■施設概要
名称:雅瑪多運輸(香港)九龍湾基地
所在地:UNIT A ON FIRST FLOOR, Sunshine Kowloon Bay Cargo Centre, NO,59, Tai Yip Street, Kowloon Bay, Kowloon, HONGKONG
延床面積:4500平方メートル(このうちライセンス対象エリア3051平方メートル)
主な特徴:物流拠点としてアクセスの良い香港九龍湾に立地、3つの温度帯での保冷機能完備(冷凍、冷蔵、定温)、ロジスティクス機能と宅急便機能(仕分、配送)の複合施設