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AI予測で全国14拠点から最適出荷地自動選択

▲サービスイメージ(出所:スタークス)

話題EC事業者向け発送代行サービス「リピロジ」を提供するベンチャー企業のスタークス(東京都品川区)は15日、同サービスを刷新する形で、EC事業者から預かる荷物の保管先となる倉庫を全国14か所に分散させ、AIによる需要予測を用いて配送コストが最適となる保管先から出荷する新サービス「クラウドロジ」の提供を開始した。

倉庫の拠点を分散させ、事前に需要を予測することで配送コストを抑えたり、長距離ドライバーの負荷を軽減したりといった効果を見込む。サービスの前身となるリピロジで450社以上の通販事業者から発送代行サービスを受託していたが、AIを用いて拠点分散を図ることで、利用者(EC事業者)の利便性を高めるとともに、運営側の効率向上につなげる。

倉庫拠点の分散により輸送距離を短くし、近いエリアへの地帯別配送料金に設定することで、「配送エリアによって10-20%ほど配送費を抑えることが可能になる」(スタークス)としている。

AIが担う需要予測は、利用者であるEC事業者ごとに「どの時期にどのエリアで需要がどの程度増減するか」を分析するもので、この結果に基づき横持ち輸送時の搬送手段となるトラックをスタークスがチャーターし、14か所の倉庫へ自動的に在庫を移動する仕組み。

利用者側は自ら選択する倉庫1か所へ搬入するだけでよく、納入後に需要予測に基づいて行われる在庫移動時の横持ち輸送コストは利用料に含まれており、追加費用は発生しない。例えば、関西の倉庫に一括納入した後、AIによって半分が東京から、残りが関西からの出荷が最適だと判断された場合、東京の拠点に在庫を移動させる追加費用は生じないこととなる。

また、保管・出荷を担う14か所の倉庫はスタークスが倉庫事業者から借り受けるため、拠点ごとに利用者が倉庫賃貸側と契約を結ぶ必要はない。同社は保管・出荷の最適化をさらに進めるため、今後も保管先の拡大に注力していく考え。

■クラウドロジ
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