イベント富士運輸(奈良市)は、20日から27日まで独ハノーバーで開催される世界最大の商用車展示会「IAAモーターショー2018」に、日本の運送会社として初めて出展する。
同社が展開するトラックボディの改造ブランド「セノプロ」仕様が施された10トントラック1台(車両総重量24.9トン)を展示する。トラックはすべてのカスタマイズ部品を日本メーカー製で統一し、サッカー日本代表のシンボルカラー「ジャパンブルー」で塗装。「オールジャパン仕様」と名付け、「日本らしさと日本の技術の高さ」を世界最大の展示会でアピールする。
セノプロは同社整備部門の責任者である瀬野博之氏が代表を務める架装ブランドで、瀬野氏は2008年からIAAモーターショーを視察。年々アジアのトラックメーカーによる出展が目立ってくる中、日本メーカーからの出展がないことに「忸怩(じくじ)たる思いを抱いていた」(瀬野氏)ことから、16年の訪問を機に「日本のトラックの良さを見てもらいたい」との思いで初出展を決めた。
瀬野氏が満を持してプロデュースするオールジャパン仕様の10トン車は、日本でよく見るウイングボディ仕様だが、日本の架装メーカー発祥の仕様とあって欧州では比較的珍しいという。
▲瀬野博之氏
展示車両のベースとなったのは日野プロフィア。日野は富士運輸の出展を協賛する立場から、車両の輸送費を一部負担するなどのサポートを提供した。
同社の松岡弘晃社長は「業界としても初めての取り組みとして多くの声援が寄せられた。日本にはこんなトラックが走っているということを世界の人々に知ってもらえるきっかけにしたい。これからも挑戦し続けていくつもりだ」と話している。
■展示車両の概要
| 車 名 | 日野 プロフィア | 
| 型 式 | 2PG-FW1AHG | 
| 車 型 | フルキャブ 低床 8×4 | 
| エンジン型式 | A09C-VA | 
| 最大出力 | 279キロワット(380PS) | 
| 総排気量 | 8.86リットル | 
| トランスミッション | 7速マニュアル | 
| 全 長 | 1199センチ | 
| 全 幅 | 250センチ | 
| 全 高 | 377センチ | 
| 車両総重量 | 24,970キロ | 
| 最大積載量 | 14,000キロ | 
| 燃料区分 | 軽油 | 
| タイヤサイズ(フロント) | 245/70R19.5 | 
| タイヤサイズ(リヤ) | 245/70R19.5 | 
| ボディーメーカー | パブコ	 | 
| 仕 様 | エクシオウイング	 | 
■装着部品の概要
| 装着部品 | 製造・販売メーカー | 本社所在地 | 
|---|---|---|
| フロントグリル | 日野ユートラック&エンジニアリング | 埼玉県日高市 | 
| テールランプ | 小糸製作所 | 東京都港区 | 
| ステンレス製 燃料タンク | 日本ボデーパーツ工業 | 大阪市福島区 | 
| 煽り補助装置 | 日本ボデーパーツ工業 | 大阪市福島区 | 
| LEDタイヤ灯 | ONOプラスチックパーツ | 京都府長岡京市 | 
| LEDコーナリングランプ | ONOプラスチックパーツ | 京都府長岡京市 | 
| リヤカメラ&センサー | 三菱電機 | 東京都千代田区 | 
| タイヤ空気圧センサー | オレンジジャパン | 東京都江東区 | 
| チタン製マフラー | 角戸エンジニアリング | 三重県鈴鹿市 | 
| 省燃費タイヤ | トーヨータイヤジャパン | 東京都千代田区 | 
| アルミホイール | 新日鐡住金 | 東京都千代田区 |