認証・表彰日本パレットレンタル(JPR、東京都千代田区)は27日、化学品業界を対象とした共同輸送マッチングと他業界との連携の取り組みが、フィジカルインターネットセンター主催の「フィジカルインターネットアワード2026」でパイロットプロジェクト部門最優秀賞を受賞したと発表した。授賞式は都内で開かれ、化学系専門商社の長瀬産業とともに表彰された。
受賞対象となったのは、JPRが産学共同研究で開発したAI(人工知能)ロジックを活用する共同輸送マッチングサービス「TranOpt」(トランオプト)を、長瀬産業が事業主体となって化学品業界に展開したプロジェクト。JPRが保有する膨大なパレット移動データを基盤に、長距離輸送後の帰り便や積載率の低い車両同士をAIでマッチングし、混載を促進する仕組みを構築した。特定業界内で利用可能な「プライベート利用」とすることで、データの秘匿性を確保しつつ共同輸送を可能にした点も特徴だ。
▲受賞式の様子(出所:日本パレットレンタル)
プロジェクトでは、化学品の調達物流と販売物流を横断した垂直連携に加え、化学品と一般消費財といった異業種間での水平連携も検討対象とした。単一業界内に閉じない設計とすることで、輸送効率の改善余地を広げている。帰り便マッチングによる実車率は予測値で99.18%に達し、輸送1回あたりのCO2排出量も42.87%削減できると試算されている。
審査では、物流リソースを共有するフィジカルインターネットの概念を、実ビジネスとして具体化している点が高く評価された。ソフトとハードの両面で標準化が進んでいること、データリソースの活用とオープン化、中央集権型に依存しないライセンスモデルによる展開可能性などが評価ポイントに挙げられた。他業種への横展開や物流事業者との連携拡大による波及効果も期待されている。
ドライバー不足やCO2排出削減といった構造課題を背景に、共同輸送は各業界で関心が高まっている。ただし、荷姿やデータ形式の違いが壁となり、実装が進まないケースも多い。標準パレットとデータを軸に業界の垣根を越えた連携を実証した今回の取り組みは、共同輸送の社会実装に向けた一つの現実解となる。
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