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No.1、循環設計型BCP蓄電池を開発・販売

サービス・商品情報セキュリティー機器の開発・製造を手がけるNo.1(東京都千代田区)は19日、バッテリーの長寿命化技術と超高速充電技術を持つスタートアップ、ナチュラニクス(墨田区)と共同で、平常時・非常時の双方で活用可能なBCP対応型ポータブル蓄電池EnerCraft(エナクラフト)シリーズ「EC-700」と「EC-2800」を開発し、25日から全国販売を開始すると発表した。

EC-700は0.5キロワット時モデル(同0.7キロワット時相当)、EC-2800は2キロワット時モデル(LFP使用電池の2.8キロワット時相当)、で、EC-700は商用100ボルト、EC-2800は商用200ボルトに対応している。平常時はパソコンやサーバー、ネットワーク機器のUPSとして使用でき、非常時には持ち運び可能な電源になる。医療や自治体、中小企業のオフィス、教育現場など、幅広い利用環境を想定している。

最大の特長は、販売後の回収・再利用を前提としたサイクルアップ設計で、AI(人工知能)による診断でセルの状態を評価することで使用可能なセルは継続して活用し、筐体や制御系を修理、再生させリファービッシュ製品として再流通させる。

これにより、廃棄物やリサイクルに伴う負荷を軽減し、製造時のCO2排出量を1台あたり50%以上削減できる。

製品には、東芝が開発したリチウムイオン電池SCiBが採用されている。発火のリスクが低く、2万回を超える充放電に耐える長寿命を実現している。ナチュラニクスの熱マネジメントや急速充電技術と組み合わせることで、EC-700では最短18分、EC-2800では48分で充電できる。また、マイナス30度から55度の環境下でも安定して作動し、UPSとして常時接続しても劣化を抑える設計で、年間を通じて安心して使用できる。

今後、ナチュラニクスは、設計、再利用に関わる開発と生産を担い、蓄電池の循環型モデルの実装を担当する。No.1は、全国に広がる営業ネットワークとサポート体制を活用し、顧客企業に対し、導入から運用までをトータルにサポートする。

25日からEC-700の販売を開始し、EC-2800は来年3月からの販売開始を予定している。当初は中小企業や地方自治体、教育・医療機関などBCP対策が求められる分野への導入を進め、その後、物流や交通、建設などの現場への展開も予定している。さらに、回収後の再生モデルは、未電化地域や新興国での電力インフラとしての活用も視野に入れている。

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