ロジスティクスローソンは9日、ヤフーとインターネットのプラットフォームと店舗の利点を活かした新しいサービスで連携すると発表した。
両社は、ECモールでの連携、購買履歴の分析、位置情報サービスと店舗の連携を進め、情報と環境を整えることで、顧客一人ひとりの嗜好に合ったサービスを提供することを目指す。
インターネットの利点である検索性や品揃えの多性、コンビニエンスストアの利点である現物があることと近さの利便性を組み合わせ、顧客の「欲しいものを」「欲しいときに」「欲しいところで」提供できるサービスを実現していく。
具体的には、それぞれのプラットフォーム・ノウハウ、会員基盤を活用し、ネットサービスとローソンのリアル店舗、プラットフォーム・ノウハウを活かしたショッピングモール、スマートフォン向けアプリ、「おすすめ情報」発信――などで連携する。
ネットサービスとローソンのリアル店舗の連携では、今月から順次「Yahoo!ロコ」の地図上にローソングループの店舗を表示し、簡単に探すことができるようにする。また、そのローソン店舗の近くの顧客に「お得情報」などを届け、来店を促進する。8月からは「Yahoo!ショッピング」の人気商品をナチュラルローソンで販売。第一弾は東北の産品を取り扱う。
また、ローソンの購買履歴などを検証するCRMを使い、購買データをYahoo!ショッピングに出店しているストアに提供する。
プラットフォーム・ノウハウを活かしたショッピングモールの連携では、ローソンが運営するECモール「Loppi」(ロッピー)で、Yahoo!ショッピングに出店している2万店のストアの商品約5000万点を購入できるようにする。ローソンのポイントシステム「Ponta」会員には、Pontaポイントを付加するほか、ECモール「Loppi」の「お得情報」を発信し、ネットの利用を促進する。将来的にはYahoo!JAPANのIDを使ったログインも可能になるよう検討をしている。
ローソンが運営するECモールLoppiで、食品類を中心にローソンのプロの商品担当者がネットショッピングモールの品質基準に加え、最も高い品質基準と言われているコンビニ業界の商品知識と目利きの力で「おすすめ品」をピックアップする。不具合があった際、返品可能な「ローソンあんしん保証」制度をスタートする。
12月からは、リアルとネットの連携を促進するため、専用スマートフォンアプリを開発し無料で配布する。時間や場所を限定した特典の配信などをアプリ搭載端末向けに配信し、両社サービスの利用促進につなげる。
来春には、Yahoo!JAPANのIDをベースとした閲覧、検索、商品購入などの履歴とローソンを利用したPonta会員の購買履歴を活用し、顧客にあわせた情報やキャンペーンの案内などを、顧客の承諾を得たうえでスマートフォン端末やメールで提供する。