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JR貨物11月輸送動向、災害廃棄物輸送でコンテナ150本

ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)が16日発表した11月分の輸送動向によると、東日本大震災による常磐線の不通、北陸線での自動車と旅客列車の衝撃による輸送障害などが発生したため、月全体で高速貨114本が運休した。

 

荷動きは、震災で落ち込んだ生産活動が徐々に回復しつつあるものの、円高による販売減の影響もあり、月を通して前年実績を下回った。

 

コンテナ貨物は、農産品・青果物、自動車部品が前年を上回ったものの、紙・パルプ、家電・情報機器などが前年を下回り、全体では3.9%の減少となった。農産品・青果物は、北海道からの民間流通米の出荷が好調となった。

 

一方、東北の生産拠点が被災した紙・パルプは前年比で大きく減送となっているものの、生産拠点は着実に復旧が進んでいる。

 

家電・情報機器は昨年12月の家電エコポイント制度変更前の販売増があり、ことしは減送となっている。東日本大震災で発生した災害廃棄物の広域処理に伴う、岩手県宮古市から東京都への輸送が11月3日から開始され、11月は20フィートコンテナ150個分を輸送した。

 

車扱貨物は、石油、セメント・石灰石など全品目が前年実績を下回り、全体では9.5%減となった。石油は気温が高めに推移したこと、冬場の節電に伴う燃料需要の増加を見据えた備蓄増で10月の輸送実績が増加した反動により、11月は減送となった。

 

セメント・石灰石は台風12号で被災した線路の不通が11月上旬まで続いたことから、前年を下回った。