イベント2026年2月28日のホルムズ海峡危機発生から2カ月。LOGISTICS TODAYは5月8日、緊急オンラインイベント「ホルムズ危機、日本企業はどこで詰まるか―調達・国際海運・国内物流の断層を、現場の数字で検証する―」を開催する。基調講演は、地政学リスクをサプライチェーンのデジタル可視化から読み解く東京海上ディーアール チーフデジタルオフィサーの大野有生氏と赤澤裕介編集長の対談とした。
原油、ナフサ、LPガス、石油化学製品、アドブルー、海上運賃。ホルムズ海峡危機の影響は川上から川下まで到達しつつあり、業界によっては調達と在庫方針の見直しが始まっている。一方で、「6月に日本が詰む」との報道と、政府の「中東以外からの輸入が通常の2倍」という説明の間には、埋められていない議論の空白がある。
本イベントは、「詰むか詰まないか」の二項対立を離れ、配分の議論を扱う。ホルムズ危機で起きているのは、日本のサプライチェーン全体が一斉に停止する事態ではない。川上・中流・川下のどの継ぎ目がどの順番で細り、どこで先に詰まるのか。感情的な警鐘でも、制度側の楽観論でもない第三の立場から、現場の数字で検証することを本イベントの約束とする。
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基調講演、どこから細るか
基調講演「どこから細るか―サプライチェーンの可視化で、供給停止の順番を読む―」には、地政学×デジタルでサプライチェーンを分析する大野有生氏を招いた。対談形式で60分から75分を予定する。
ホルムズ危機は、中東依存の深さを可視化する出来事となっている。多くの日本企業は、自社のサプライチェーンがティア2、ティア3まで遡ると中東とどう接続しているかを把握できていない。代替航路のリードタイム、在庫の偏在、業界別の影響伝播の時差も、従来の可視性では捉えにくく、経営判断の遅れとなって現れる。大野氏はこの領域を専門とする立場から、代替調達と代替航路のリードタイム差分、業界別の在庫日数、危機発生からの影響伝播の時差などを、可能な範囲で定量データをもとに提示する。
本誌がこれまで取材してきた川下事象(アドブルー、食品包材、住設機器、石油化学製品の供給制約など)を差し込みながら、荷主、物流事業者、フォワーダーが向こう3カ月の意思決定に使える視点を整理する。
セッション1、分断から統合へ
セッション1「分断から統合へ、有事の意思決定を支える『SC可視化』『リスクの即時把握』」には、Zenport(ゼンポート、東京都千代田区)社長の太田文行氏と、Spectee(スペクティ、東京都千代田区)CEOの村上建治郎氏が登壇する。
太田氏は本誌のホルムズ特集に登場し、ナフサ枯渇から半導体製造停止までの連鎖と、依存構造の可視化の空白を論じた。Zenportはサプライチェーンのデータハブとして可視化プラットフォームを提供し、Specteeは生成AIを用いてSNSやセンサーデータからリスク情報をリアルタイムで解析するサービスを手掛ける。平時に準備された可視化の仕組みが、有事の情報速度に追いつき、意思決定に接続できるか。両氏の知見から、サプライチェーン可視化とリスクの即時把握を組み合わせる実装論を議論する。
セッション2、貿易実務をSCMの戦略的拠点へ
セッション2「『手配屋』からの脱却、貿易実務をSCMの『戦略的拠点』へ」には、双日テックイノベーション アプリケーション事業本部事業開発部副部長の木村悦治氏が登壇する。
貿易実務はこれまで、通関、フォワーディング、書類処理を外部に手配する後方工程として扱われてきた。しかしホルムズ危機のように調達元と航路が同時に揺らぐ事態では、貿易実務の現場に最も早く影響が届く。出荷遅延、代替航路、通関遅延の情報は、SCM全体の判断を先取りする一次データでもある。木村氏は、貿易実務を手配屋から戦略的拠点に転換するための業務再設計と、そのためのテクノロジー活用を語る。
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開催概要と申込
開催日は5月8日(金)。オンライン配信で、時間帯は追って告知する。参加費は無料、事前申込制とし、ライブ視聴が難しい参加者には期間限定のアーカイブ配信を用意する。申込は本ページ下部の申込フォームから受け付ける。
本イベントは、基調講演とセッションで構成する。追加のプログラムと登壇者は、確定次第、続報として告知する。
本誌の「ホルムズ海峡封鎖〜試されるサプライチェーン」特集の一環として位置づけ、同特集のこれまでの報道と接続する内容とする。荷主企業の経営層と物流部門、物流事業者、フォワーダー、エネルギー関連の実務者が向こう3カ月の実務判断に使える論点を持ち帰れる場を目指す。
■開催日時:2026年5月8日(金)13時〜(予定)
■開催形式:オンラインLIVE配信(YouTube)
■参加費:無料(事前登録制)
■申込期限:2026年5月7日(木)16時
■主催:LOGISTICS TODAY
※視聴URLは、開催の約1週間前と前日をめどにメールにてご連絡いたします
大野有生氏(東京海上ディーアール チーフデジタルオフィサー)
木村悦治氏(双日テックイノベーション アプリケーション事業本部 事業開発部 副部長)
そのほか登壇者追加予定!
モデレーター:赤澤裕介(LOGISTICS TODAY 社長兼編集長)
Session 1:分断から統合へ、有事の意思決定を支える「SC可視化」「リスクの即時把握」
Session 2:「手配屋」からの脱却、貿易実務をSCMの「戦略的拠点」へ
・お申し込み時にメールアドレスはお間違いのないようご入力ください。個人情報の取り扱いについては、LOGISTICS TODAY「LT Special Report/LOGISTICS TODAY企画イベント利用規約」に準じます。
・本イベントの内容は、事前の告知なく変更する可能性があります。
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この記事をより深く理解するために
ホルムズ危機、供給網の見えない連鎖(4月18日)―Zenport太田氏との対談。ナフサ枯渇から半導体製造停止まで、依存の可視化の空白を論じた。太田氏は本イベントのセッション1に登壇する。
LOGISTICS TODAYイベント運営事務局
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