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アップル引越・田中氏「繁忙期料金」に理解求める

2020年1月22日 (水)

ロジスティクス22日に都内で開催された「引越し難民ゼロプロジェクト」の発足式で、プロジェクトの旗振り役であるリベロ(東京都港区)の鹿島秀俊社長は「引越難民は社会的問題。私たちは『困った困ったをよかったよかった』にするため、業務効率化を図ろうとしている。事業者と顧客をつなぎ、実現することが会社の使命だと思っている。きょうは、引越事業者の悩みを伝える場したい」とあいさつし、参加した引越会社の代表者らと意見を交わした。

▲アップルの田中康貴マネージャー

アップル引越センターの田中康貴マネージャーは、世間で高いとされている引越料金について「例えば、ホテルや航空券などは、ハイシーズンや大きなイベントなどが開催されるようなときに、料金が上がってしまうということが当たり前のことと(一般的に)認識され、受け入れられているが、引越業界も同じような料金体系だと受け入れられていない現状がある」とコメント。

 

▲イナミコーポレーションの稲見政隆社長

イナミ引越サービス(愛媛県西条市)の稲見政隆社長は、「引越しの適正価格がどこにあるかといえば、閑散期の料金がそれにあたるわけではない。私たちは愛媛に会社があるため、(県外への)長距離の引越しでは、1件の引越しで人とクルマが拘束されてしまい、経費もかかっててしまう」とした上で、「(愛媛への)帰りに引っ越しがあればいいが、ないとなればどうしても(費用が)高くなってしまう」と説明した。

▲日本通運の土田久男部長

また、日本通運の土田久男引越営業部長は「私たちは全国に営業所があるので、大阪の荷物を『リレー方式』で東京に運んだり、JR貨物のコンテナを利用したりできる環境にあるが、人件費に関しては各社と同じ状況。繁忙期をすべて社員で乗り切ることは難しく、派遣社員を含めて対応するため、それが料金に跳ね返ってしまう」と述べ、企業規模にかかわらず、人件費が料金に直結してしまう現状を語った。