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プロロジス、物流施設に「備蓄型」仮設トイレ導入

2018年8月8日 (水)

拠点・施設プロロジスは8日、同社の賃貸用物流施設を利用する企業向けに、災害用備蓄品の一つとして組み立て式の仮設トイレを採用すると発表した。広大な敷地を持つプロロジスの物流施設を災害時の避難場所として地域住民も利用できるよう、行政や地域に働きかける。

▲備蓄型組立式仮設トイレ「ほぼ紙トイレ」(左:組立後、右上:組立前、右下:組立後室内)

カワハラ技研(東京都中央区)が製造する備蓄型組立式仮設トイレ「ほぼ紙トイレ」の採用を決めたもので、まずは東京・大阪の物流施設4物件に計20台を導入する。

プロロジスは「当社が開発する物流施設は災害対策にも配慮して設計したものとなっているが、影響が長期化したり、液状化現象が発生したりすると、既存の設備だけで足りなくなることもあり得る」と、備蓄型組み立て式仮設トイレの採用を決めた理由を説明する。

実際、既存施設では災害用品の備蓄のほか、災害時の生活用水や外部への連絡手段の確保といった災害対策を進めてきたが、7月上旬の西日本豪雨災害では、上下水道の破損や道路寸断による物資供給の停滞、液状化による排水管の破損や断水の長期化といった被害が発生している。

このトイレは上下水道や電気が不要で、通常は折りたたんだ状態で備蓄できることから狭いスペースでも保管することが可能。災害時には工具を使わず、女性や子供だけで簡単に組み立てることができる。樹脂製タンク以外は“ほぼ耐水紙製”のため、焼却処分に対応。携帯トイレ1600回分に相当する利用に耐え、10年以内の入れ替えが不要で、長期保存が可能な点も特徴だ。